モーニング娘。やAKB48らを育てた振付師でダンサーの夏まゆみさんが、6月21日、がんのため死去していたことが6日、分かった。61歳だった。3月発売で、夏さんの遺作となった著書『人はいつでも、誰だって「エース」になれる！　心とからだが輝く72の言葉』を出版したビジネス社が同日、発表した。発表によると、遺族の意向により、葬儀は荼毘に付す会のみが家族で執り行われたといい、8月下旬に都内でお別れの会を開催する予定としている。

　夏さんは1993年、米ニューヨークのアポロシアターに日本人で初めてソロダンサーとして出演。98年、冬季長野オリンピック閉会式の振り付けも考案・指揮した。

　翌99年、モーニング娘。の『LOVEマシーン』を担当し、老若男女だれもが楽しめる振り付けで話題を呼んだ。さらにはAKB48、吉本印天然素材、ジャニーズ、宝塚歌劇団、マッスルミュージカルなど、300組以上のアイドルや芸能人を育てたダンスプロデューサーとして知られる。

　ダンス指導の対象は延べ200万人以上で、NHK『紅白歌合戦』でも20年以上にわたり、ステージングを担当した。近年は、テレビのダンス企画やダンス大会の審査員も積極的に務める一方、「自身の体験等をひとりでも多くの人に伝えることで日本を元気にしたい」との思いから、治療と並行して原稿執筆を継続していた。

　訃報を受け、夏さんのインスタグラムには「厳しい指導…だけど優しい夏まゆみ先生。悲しいです」「たくさんの素敵なダンスをありがとうございました」などの追悼コメントが相次いでいる。