奇想天外なオフ会に仰天 タコさんウインナー1600匹! 主催者は完全燃焼「真っ白な灰に…」
カフェチェーン「PRONTO(プロント)」が展開する新業態「キッサカバ」。酒場でありながら喫茶店のような懐かしさや、ワクワク感がある空間を楽しんでほしいと誕生した店舗は、仲間と気軽に集える場として幅広い層に支持されている。SNSでは同店が提案したあるメニューが話題になっている。総重量約6キロの一品をオーダーした投稿者と、広報部の担当者に聞いた。
全国のキッサカバで展開
カフェチェーン「PRONTO(プロント)」が展開する新業態「キッサカバ」。酒場でありながら喫茶店のような懐かしさや、ワクワク感がある空間を楽しんでほしいと誕生した店舗は、仲間と気軽に集える場として幅広い層に支持されている。SNSでは同店が提案したあるメニューが話題になっている。総重量約6キロの一品をオーダーした投稿者と、広報部の担当者に聞いた。
チューリップから揚げ、ポテトサラダ、赤ナポリタン……。定番メニューの中で異彩を放っているのは「タコさんウインナー」だ。タコが足を広げているようにカットされた真っ赤なウインナーは、弁当のおかずとして誰もが知る存在だが、注目はその数。「10匹…490円(税込み539円)、20匹…902円(同1012円)と記されている表には、続いて500匹…22000円(同24200円)の文字が。要予約と書かれてはいるが、オーダーする人はいるのだろうか……。
そこに現れたのは、キッサカバの常連という神奈川・横浜市在住のPandora(@IDR0566)さん。最初にメニューを見たときは「誰が頼むんだろう?」と疑問が湧いたが、「誰も頼まないなら、自分が頼んでみよう」と決意。「22000円は払うので、事前予約してタコさんウインナーが500匹がいる、イカれたオフ会をやってみたい」と投稿すると、瞬く間に拡散され参加を表明する人が次々に登場した。
6月に東京・池袋で開いたオフ会には、抽選で当選した20~60代の男女120人が集結。全員が十分楽しめるように店を貸し切り、1500匹のタコさんウインナーをオーダーした。作り過ぎてしまったという店から100匹が無償追加され、1600匹のタコさんウインナーが入った銀色の桶を目にしたときは「赤いのですごい迫力でした。重そうだな、食べきれるかな」と思ったそうだが、19キロ以上ある超メガ盛りのタコさんウインナーを完食した。
二次会まで行ったというオフ会後、「ひとまず完全燃焼。真っ白な灰だよ」と当日の様子を写真と動画で発信したPandoraさんの投稿には、参加者から「あのタコさんウィンナーは『映え』や『エモい』でもなくただひたすら『圧』でした。素敵な企画に参加できて楽しかったですー」、「めっちゃエンジョイできました」など感謝の声が。都合で参加できなかった人のために、オフ会は第3弾まで計画しているという。
想定以上の大反響にPandoraさんは「私の投稿を見て、開催されると聞いたときのワクワク感が忘れられないという旨の言葉が印象的でした。みんなコロナで楽しいことを3年間我慢してもんなぁと」としみじみしたそう。出会った仲間たちとの輪を広げていきたいとコメント。チャレンジしたいメニューとして「牛一頭とか、マグロ1匹とかですかね」と話してくれた。
店舗を運営する株式会社プロントコーポレーション(東京・港区)の広報担当者は、タコさんウィンナーをメニューに取り入れた経緯について「レトロ要素を表現するため」と説明。「1つ1つタコさんの表情が違うかわいらしさ、量のインパクトを楽しんでもらいたい」と2022年春からキッサカバ全店で取り扱いを開始した。当初は「1000匹」でスタートしていたが、「総重量12キロは、大食い人でも食べ切ることが難しい量」と指摘を受けたことから、半分の500匹に変更し全国の店舗で展開するようになったという。
広報担当者は「数を減らしても、なかなかオーダーされることがなかったのですが、今回の投稿をきっかけに若い人たちのグループやYouTuberなどから注文を受けることが多くなりました。長年『バズりたい!』と思っていたので、ようやく日の目をみたところです」とホッとしているよう。気になる厨房の様子については、「初めてオーダーが入った店舗は、『大丈夫かな、できるかな』とそわそわしていることが多いですね」と苦労を明かしてくれた。
今回投稿された池袋の店舗では、1600匹のタコさんウインナーを提供するため、調理から盛り付けまで1時間以上かかったという。「これからも店舗に足を運びたくなるような企画やメニューを考えていきたい」と話していた。