「もう都会に住まなくて良くね」 地方都市に配属・29歳男性メーカー社員の“本音”が議論に

都会暮らしか、田舎暮らしか、どちらがいいのか。将来設計についての議論でよく耳にすることが多いテーマだ。ライフスタイルの変化やリモートワークの導入などに伴い、地方移住の選択肢が注目されているところでもある。こうした中で、「もう都会に住まなくて良くねって思っている」と投げかけたツイートが話題を呼んでいる。メーカーに入社し、甲信越エリアの地方都市に配属・在住の29歳男性会社員に、“本音”を聞いてみた。

都会VS地方の生活スタイルは常に議論の的になっている(写真はイメージ)【写真:写真AC】
都会VS地方の生活スタイルは常に議論の的になっている(写真はイメージ)【写真:写真AC】

高校まで神奈川・東京で過ごして社会人で地方に配属 買い物は「必要な物はイオンモール行けば良いし」

 都会暮らしか、田舎暮らしか、どちらがいいのか。将来設計についての議論でよく耳にすることが多いテーマだ。ライフスタイルの変化やリモートワークの導入などに伴い、地方移住の選択肢が注目されているところでもある。こうした中で、「もう都会に住まなくて良くねって思っている」と投げかけたツイートが話題を呼んでいる。メーカーに入社し、甲信越エリアの地方都市に配属・在住の29歳男性会社員に、“本音”を聞いてみた。

「29歳になって

・服はユニクロで良い
・地方の美味しいご飯屋さんをいくつも知ってる
・家は広い
・マッチングアプリもやらんクラブも行かん
・その他必要な物はイオンモール行けば良いし
・休みの日は登山かスノボかBBQ

って生活スタイルになったので、もう都会に住まなくて良くねって思っている」

「部品くん(@buhinkun)」としてツイッター投稿をしている男性。幼稚園まで神奈川、高校まで東京で育ち、大学は地方の中心都市で過ごした。現在はメーカー社員として、地方都市で働いている。

 転勤で地方に住むことになった立場としての意見発信だったといい、「最近の新卒の就職活動では『配属ガチャ』という言葉がはやっており、特に地方に配属になることが嫌がられているように感じております。そこで、高校まで東京で過ごして地方に配属された私が思うことをツイートし、地方の暮らしも悪くないということを伝えたかったのが意図になります」と教えてくれた。

 投稿は2600以上のいいね、40万回以上の閲覧数を記録している。「政令市から中核市に引っ越して全く同じ感想しかない」「私も同年代だが、とてもよくわかる。とても楽しい」「逆に都会の何が良いのか?」といった共感の声が。他に、「田舎の悪いとこに人間関係のめんどくささがあるけど、それも場所次第かな」「そう思ったけど転職して都会に行くと、都会の方が良いと思った僕ですw」「住むだけなら中核市の新興住宅地なんかが最強。でも子供の進学問題で壁に当たる」といったコメントが寄せられ、いい意味で議論が巻き起こっている。

 反響について、「同意の意見が多いことに驚いています。一方で、同意されている人の多くは家庭を持った30代以降の人が多いように思うので、独身の立場で都会でしかできない遊びをしたいと思う人が多い20代には同意されない内容でもあったのかなと受け止めています」と冷静に分析する。

 買い物はロードサイド店舗や大規模ショッピングモールで生活が事足りる。趣味は自然あふれる地方だからこそ楽しめるアウトドア派ならば、余暇活動も楽しめる。男性が見つけた生活スタイルは、地方暮らしに適していると言える。ここで改めて、「都会に住まなくても良い」という考え方について、どう思っているのか。

 男性は「今の便利な日本において、生活の満足度を決めるのは人間関係と趣味だと思います。都会にいても、人間関係が恵まれなかったり楽しめる趣味がなかったら生活は楽しくないでしょうし、一緒にいて楽しい友達や家族がいて、楽しめる趣味があれば、地方でも満足できると思います」と、人間関係の構築と趣味を持つことの大事さを強調。そのうえで、「都会VS地方のどっちが自分に合うかは、個人の人間関係と趣味で決まると思いので、世間が思うように一般化して考えることは難しいのではないかと私は思っています」と話している。

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