中村アンの背中を押した川口春奈の言葉 舞台初挑戦で主演に抜擢「より成長できると」
俳優の中村アンが、7月1日から東京・六本木俳優座劇場で上演される舞台『笑ってもいい家』で初舞台にして初の主役を務める。このたび、中村と脚本・演出を手掛けた粟島瑞丸が取材に応じ、見どころなどを語った。
7月1日から上演される舞台『笑ってもいい家』で初主役
俳優の中村アンが、7月1日から東京・六本木俳優座劇場で上演される舞台『笑ってもいい家』で初舞台にして初の主役を務める。このたび、中村と脚本・演出を手掛けた粟島瑞丸が取材に応じ、見どころなどを語った。
同作は、脚本家、演出家、俳優として活躍する粟島が主宰する演劇集団・Z-Lion(ジーライオン)の新作公演。Z-Lionは、粟島が小さいながらも本物の質の高い舞台を、チケット代をなるべく安値で作りたいと考え、2012年に単身立ち上げた集団だ。
役者から見ても観客から見ても楽しめる舞台を本気で作り上げることを目的とし、旗揚げに伴い、プロデュース、脚本、演出を粟島が1人で担当。笑って泣けてほっこりする。誰もがわかりやすいストレートな作品を、違った路線から表現する事を目指している。
初主演のオファーを聞いた中村は「舞台には以前から興味があったので、とてもうれしかったのですがその分、不安も大きかったです。実際に、粟島さんとお会いしてお話しする中で私の舞台に対する思いや意見を聞いてくださったので、1歩踏み出す形となりました」と心境を明かした。
出演の決め手は「新しいことに挑戦したかった」から。「今年は自由に開放して演技を楽しめるようになりたいという思いがあったので、きっと舞台を踏めたらより成長できるかなと感じました」と意欲を見せている。
さらに後押しした人物に、共演経験も多い俳優・川口春奈の名を挙げた。川口は16年に粟島の舞台『Magician達のリファンタジ~』に出演経験があり、「たまたま、LINEのやり取りをしているときに、『経験していてよかった』と言っていたので、背中を押されました」と勇気づけてもらえたという。
同舞台は、俳優の染谷俊之、中村哲人、下尾みう(AKB48)、久保田悠来、中山麻聖、森めぐみ、斉藤誠人(ロビンフット)、飯塚理恵、高橋光臣が脇を固める。稽古場の雰囲気を中村は「芸達者なみなさまで、雰囲気はとてもいいです。あと、この舞台にかける思いが一緒ですし、本当にみんなで頑張ろうっていう気持ちがすごいある」と団結力を明かした。
これまで、TBSテレビ系連続ドラマ『グランメゾン東京』や映画『マスカレード・ナイト』など数多くの作品に携わってきた中村。“秘める役”の多さを実感しているようで「『グランメゾン東京』のときも、スパイとしてみんなに近づいていくという役だった。なんだか、そういう風に見えるのか分かんないですけど、凛(りん)としてるっていうのは褒め言葉で、うれしいですけど、そういうイメージなのかな……」と世間のイメージを受けとめているようだ。
本作は、カメラマンの吉澤朱音(中村)がある出来事をきっかけに仕事を辞め、都会から少し離れた場所で同年代の若者達と共同生活を始める物語。笑い声が響く家だが、そんな家の存在は誰にも知られておらず、朱音たちは周囲と距離をおいた生活を送りながら穏やかに過ごしていた。月日がたつにつれ、町では朱音たちの存在がうわさとなり、賛同や批判が交錯していく。