ソロキャンプ中にナンパ被害、「なんだてめえ」と恫喝も 被害女性が語る恐怖の一夜
女性キャンパーがソロキャンプ中に男性から悪質なナンパ被害に遭う内容の動画が拡散、波紋が広がっている。女性は警察に通報するも、警察はその場で相手男性に注意するのみで、その後も男性のいる野営場で眠れぬ一夜を過ごしたという。いったい何があったのか。被害に遭ったという女性に話を聞いた。
通報で駆け付けた警察は、その場で相手男性に注意するのみで帰ってしまった
女性キャンパーがソロキャンプ中に男性から悪質なナンパ被害に遭う内容の動画が拡散、波紋が広がっている。女性は警察に通報するも、警察はその場で相手男性に注意するのみで、その後も男性のいる野営場で眠れぬ一夜を過ごしたという。いったい何があったのか。被害に遭ったという女性に話を聞いた。
「とにかくLINE交換しようよ」「いや、しないです。警察呼びますよ」「なんで警察呼ぶねん」「声かけられて怖いじゃないですか」「嫌なら嫌でいいよ。感じ悪いよ? 君」「ほっといてください」「なんだてめえ。何が警察だよ!」
今月7日、SNS上に公開された2分あまりの動画では、暗闇で口論になる男女の緊迫した会話が生々しく収められている。キャンプ歴4年という女性が被害に遭ったのは管理人のいるキャンプ場ではなく、キャンプ行為が認められている野営場。当日は20人ほどのキャンプ利用者が宿泊していたが、互いにテントの距離は離れており、口論の声が届くような状況ではなかったという。
「午後9時過ぎくらいに、暗闇から『こんばんは。誰と来てるの?』と声をかけられて、とっさに『友達といます』とうそをついてやり過ごしたんですが、そのあとトイレの前で『さっきのお姉さんじゃないですかー』『LINE教えてよ』と。相手の男性は50代後半か、60代くらい。かなりお酒に酔っている感じでした」
女性はその後、警察に通報。警察官が駆け付けるも、男性の氏名と住所を控え、厳重注意を行って帰ってしまったという。女性はそれから朝まで、テントの外のイスで一睡もせずに夜を明かした。朝になり、テントを撤収し引き上げる際にも、男性のテントはそのままの状態だったという。
「警察からは『暴力を振るわれたわけでもなく、ストーカーにもつきまといにもあたらないので連行はできない。気をつけてあまり気にせずに寝てください』と言われて。寝てくださいと言われても、野営場でたき火もしているのだから、相手はナタやナイフも持っている。夜中に逆上して襲いかかってくるかもしれない。帰ろうにも私もお酒を飲んでしまっていて運転はできないし、なぜ何も悪くない私が帰らなければいけないのか。夜が明けるまで恐怖心と悔しい気持ちでいっぱいでした」
一連の投稿は1万件を超えるリツイート、4.7万件のいいねを集めるなど話題に。女性のもとには「怖い目に遭ったね」「これでキャンプをやめないで」という応援の声がたくさん寄せられたという。
「女性や子どもだったら、楽しいはずのキャンプがトラウマになり、やめてしまうかもしれない。もちろん、距離感をきちんと保ち、ごあいさつ程度でむやみに女性に話しかけない、気持ちの良い紳士的な男性キャンパーさんもたくさんいます。だからこそ、この様な女性への声かけ目的だけでキャンパーを装う男性を野放しにせず、キャンプ場からも野営地からも追放するべきだという強い思いで動画を公開しました。ソロキャンプでは自分の身は自分で守ることが大事。あまり人気の少ない場所には設営はしない、つきまとわれても無視して周囲に助けを求める、防犯グッズを持つ、警察に通報するなど、できる限りの自己防衛をして臨むことが大事だとあらためて感じました」
男女問わず、誰もが安心してキャンプを楽しむためにも、迷惑キャンパーを排除するための仕組みが求められている。