【どうする家康】橋本さとしが昌景の最期に思い描いたこと 「天を仰ぎ見た先に信玄公」
俳優・橋本さとしが11日、武田信玄を支えた筆頭重臣・山県昌景役で出演するNHKの大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)について、昌景の人物像や最期のシーンへの思いを明かした。昌景は、信玄亡きあとも勝頼をそばで支え続けた。その強さには敵軍も恐怖を感じるほどの人物。
若きころより武田信玄を支えた筆頭重臣・山県昌景を熱演
俳優・橋本さとしが11日、武田信玄を支えた筆頭重臣・山県昌景役で出演するNHKの大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)について、昌景の人物像や最期のシーンへの思いを明かした。昌景は、信玄亡きあとも勝頼をそばで支え続けた。その強さには敵軍も恐怖を感じるほどの人物。
まず山県昌景の人物像をどうとらえ、どう役づくりに臨んだのか。
「戦国最強武田軍の中でも筆頭に上がる赤備えの部隊を率いる猛将・山県昌景を演じるにあたり、まず意識したのは……何も言わずしてもそこにいるだけで百戦錬磨の凄みが出ることです。史実では140㎝ほどの小柄だったと言われていますが、きっと184㎝の私より大きなオーラを発していたのではないかと想像し、逆にデカい体と濃い顔面で臨みました」
最期のシーンについてはどんな思いで臨んだのか。
「武力だけでなく知略にも長けていた戦のプロフェッショナルだった昌景は、決して負け戦はしなかったはずです。死を望んだのではなく、勝つ事への執着を捨て家臣としての忠義を果たす選択をしたのだと思います。設楽原の戦いでは決死の覚悟で、騎馬隊で鉄砲に立ち向かって行ったのではないかと思われます。最後まで武士の誇りを貫き死す姿を演じることが、猛将山県昌景への私なりの務めだと思いました。現場での眞栄田郷敦さん演じる勝頼があまりにも神々しく眩しく、武田軍の兵士の方々の気迫も凄まじく、『先陣を仕りまする!』と名乗り出るシーンは役者としても昌景としてもリンクして覚悟と闘志に火がつくシーンとなりました」
武田家への思いはどうか。撮影も“チーム武田”メンバーとの収録が多かったはず。
「武田軍の撮影現場では、阿部寛さんの存在感を筆頭に、会話は最小限でそれぞれが猛将に没頭していたという印象です。そのままの空気感が映像で伝わっていると思います。20歳の若さで信玄直属の部隊長に抜てきされ、信玄への謀反に加担していた実兄・虎昌を密告するなど、相当武田家への忠義は熱かったと思います。それだけでなく、昌景討死の際に首級を的に奪われないよう家臣が持ち帰るほど、部下からも慕われていたのではないでしょうか。少しドラマチックになりますが……最期に天を仰ぎ見た先に信玄公を思い描きました」