櫻井翔「臆測で傷つく人がいるということ」 ジャニー氏問題に初言及、涙浮かべる

嵐の櫻井翔が5日放送の日本テレビ系『news zero』(月~木曜午後11時、金曜午後11時30分)に生出演し、初めてジャニーズ事務所のジャニー喜多川氏(享年87)による性加害疑惑に言及した。同事務所・藤島ジュリー景子社長による謝罪の動画と書面が出たのが先月14日。同番組で月曜担当キャスターの櫻井は、これまで同問題に関してコメントしてこなかった理由を涙目で明かした。

ジャニーズ事務所【写真:ENCOUNT編集部】
ジャニーズ事務所【写真:ENCOUNT編集部】

月曜キャスターの日本テレビ系『news zero』で「どのようなことが起こっていたのかを調査して」

 嵐の櫻井翔が5日放送の日本テレビ系『news zero』(月~木曜午後11時、金曜午後11時30分)に生出演し、初めてジャニーズ事務所のジャニー喜多川氏(享年87)による性加害疑惑に言及した。同事務所・藤島ジュリー景子社長による謝罪の動画と書面が出たのが先月14日。同番組で月曜担当キャスターの櫻井は、これまで同問題に関してコメントしてこなかった理由を涙目で明かした。

 番組はこの日、元ジャニーズJr.の3人が国会を訪れ、児童虐待防止法の改正を求める約4万人分の署名を与野党6党に提出したことを報じた。ジャニー氏からの性加害疑惑に関連した動きで、VTR後、メインキャスターでフリーアナウンサーの有働由美子が言った。

「この問題については、この番組でも伝えてきましたが、今日は櫻井さん」

 櫻井は神妙な顔で、カメラを見つめたまま話し始めた。

「はい。この件について自分の言葉でお伝えできればと思います。今回の件ですが、私には2つの側面があると考えています。1つは今、問題の責任が問われている事務所に所属しているということ。そして、もう1つは、大きな意味では自分は被害者側に見られうる立場に置かれているということです。私にとって、この2つの側面を踏まえますと、『コメントすることは難しい』と考えていました。今もまだどの立場でどうお話できるのか、難しいのですが、お伝えしたいことの1つは臆測で傷つく人たちがいるということです」

 櫻井はさらに「かつて同じジャニーズJr.として、時間をともにしてきた大切な仲間の中には」と話したが、ここで言葉を詰まらせ、目に涙を浮かべた。そして、「フーッ」と息をついた後に続けた。

「既にこの世界とは全く違うところで新しい人生を歩んでいる人たちもたくさんいます。そういう人たちも含めて、あらぬ臆測を呼び、今回の問題の対象となってしまうことは、『何よりも避けなければいけない』『避けたい』と。そこを考える中で、私自身、発言すること自体がまた臆測を呼び、広げ、『無関係な人々まで傷つけることにつなげるのではないかと』ということを恐れています」

 その上で、自身がタレントとして所属するジャニーズ事務所に向けて呼びかけた。

「ただです。だからこそ、ジャニーズ事務所は話したくない人の口を無理矢理開かせることなく、しっかりとプライバシーを保護した上で、どのようなことが起こっていたのかを調査してほしい。そして、被害を訴える方々、並びに本日、提出された署名をした皆さんの思いを重く受け止め、2度とこのような不祥事が起こらない体制を整えなければならないと思います」

 そして、「最後に。あらゆる性加害は絶対に許してはならないし、絶対に起こしてはならないと考えています」と言い、約2分に及ぶコメントを終えた。

 ジャニー氏の性加害疑惑については、同15日に放送された『news zero』で、有働アナが「この件については番組で話し合って、私が話します」と言い、「まずは性被害については被害者のケアを最優先で考えてほしい。そしてエンタメを通じてたくさんの夢を見せてきてくれたジャニーズだからこそ、ファンや私たちが迷いなく夢を見続けられるようにしてほしい。そのためには今回の説明に留まらず、プライバシーを十分に守った上でですが、情報をオープンにする社会的責任を果たしていくべきだと思います。そして私たちzeroも性被害は絶対に許さないという姿勢で、しっかりと向き合っていきたいと思います」と伝えていた。

 同21日は、東山紀之がメインキャスターを務めるテレビ朝日系『サンデーLIVE!!』で、「心を痛めた全ての方々、本当に申し訳ありませんでした」などと謝罪し、「先週、事務所より喜多川氏に関する公式見解が出されましたので、私自身の考えをお伝えさせていただきます。この件に関しましては、最年長である私が最初に口を開くべきと思い、後輩たちには極力待ってもらいました。彼らの心遣いに感謝します」とコメント。さらには「そもそもジャニーズという名前を存続させるべきなのかを含め」と踏み込んだ。

 これら発言は波紋を呼び、同15日の『news zero』で櫻井が問題に言及しなかったことにも関連すると見られていた。しかし、櫻井はこの日の見解発表で、自らの意思でコメントしてこなかったことを明かした。

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