安藤サクラ、山田涼介と初共演 映画『BAD LANDS』が9・29公開 監督は原田眞人

俳優の安藤サクラが主演する映画『BAD LANDS バッド・ランズ』(配給:東映/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)が9月29日に全国公開されることが30日に分かった。

映画『BAD LANDS バッド・ランズ』のティザービジュアル【写真:(C)2023『BAD LANDS』製作委員会】
映画『BAD LANDS バッド・ランズ』のティザービジュアル【写真:(C)2023『BAD LANDS』製作委員会】

作家・黒川博行による傑作小説『勁草』を映画化

 俳優の安藤サクラが主演する映画『BAD LANDS バッド・ランズ』(配給:東映/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)が9月29日に全国公開されることが30日に分かった。

25歳人気女優のクルマ愛…免許はマニュアル取得、愛車はSUV(JAF Mate Onlineへ)

 第151回直木賞を受賞した『破門』や『後妻業』などで人間を突き動かす欲望を描いてきた作家・黒川博行による重厚な傑作小説『勁草』(けいそう)を『検察側の罪人』や『関ケ原』など数々の話題作を手掛けてきた名匠・原田眞人監督が待望の映画化。

 主演は『ある男』で第46回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した安藤。原田監督作品には本作で初参加となる。本作では特殊詐欺をなりわいとする橋岡煉梨(ネリ)を怪演する。そして、安藤演じる主人公ネリの弟・矢代穣(ジョー)役には、『燃えよ剣』以来、2度目の原田監督作品の参加となる山田涼介(Hey! Say! JUMP)が抜てきされた。

 本作で2人は初共演。安藤は山田に対して「本読みの時から矢代にぴったりだと思って、私と山田君でどんな化学反応が起きるのか楽しみです」とコメント。一方で山田は「安藤さんがお姉ちゃん役と聞いた時に安藤さんだったら委ねられるな。安心してやらせていただこうと思いました!」と期待を寄せた。

 本作の監督・脚本・プロデュースを務めた原田氏は「安藤サクラは世界の主演女優賞を全て差し上げたい名演です。また、切なく危険な若者を演じきった涼介の天才に私は魂を食いちぎられました」と期待を寄せた。また、原作の黒川氏は「安藤さんと山田さんとのコンビネーションもあいまって、期待以上のみごとな出来ばえになった。原作者としてほんとうにうれしい」と絶賛だ。

 コメント全文は下記の通り。

○安藤サクラ

「自分の知らない世界だったので登場人物たちのキャラクターの魅力にとてもワクワクしました。山田さんは本読みの時から『あ、矢代だ!ぴったりだな!』と思っていました。私と山田君でどんな化学反応が起きるのか楽しみです。原田監督とは自分が思ったことを色々相談するようにしています。集中すべき時に集中して、“自分らしくいる”という過ごし方ができるとてもメリハリのある現場で毎日楽しく過ごしています。色んなキャラクターの俳優さんたちが交わって、どのシーンも楽しく魅力的で観たことのない化学反応を起こしていきますので、是非ご期待ください」

○山田涼介

「安藤さんは、実はたまたま一度、プライベートでお会いしたことがありました。すごく気さくな方で、お姉ちゃん役と聞いた時は安心感がありました。安藤さんだったら委ねられるな。安心してやらせていただこうと思いました。原田監督とは、一度映画でご一緒しましたが、毎日本当に緊張感があり、命を削っているような現場でした。どんなシーンでも緊張感がある現場というのは、なかなかなく、貴重な経験だと思って一生懸命やっていたので、またお声掛けいただいてとても嬉しかったですね。是非、ハラハラドキドキしたスピード感溢れる本作を楽しみに待っていて欲しいと思います」

○原田眞人監督

「黒川博行さんの原作は2015年の発売直後に読みました。俗にいう『オレオレ詐欺』犯罪グループの内実がリアルに描かれていて、その世界観に惹き込まれ、監督目線で登場人物をあれこれ動かしたことを憶えています。実に刺激的な読書体験でした。その最大のポイントは、犯罪グループの元締めを補佐する立場の主人公橋岡を女性にしたらどうだろうということでした。例えば、ドストエフスキーの『虐げられた人びと』に登場するネリーを黒澤監督が『赤ひげ』に『包摂』したように。ただ、私が手を挙げるのが遅かったために、映画化権は某社に渡っていました。辛抱強く6年待って、実現に漕ぎ着けたのは『ヘルドッグス』製作チームのおかげです。橋岡の性転換を心よく承知してくださった黒川さんにも感謝です。理想のキャストも組めました。

 安藤サクラは『生きにくい』を『生き抜く』ネリーの魂の綱渡りを、橋岡ネリとして、美しく哀しく愛おしく舞ってくれました。世界の主演女優賞を全て差し上げたい名演です。原作の橋岡の疫病神的パートナーとなるサイコパス矢代穣は、沖田総司が現代に甦ったらこうなるのではないか、というコンセプトのもと山田涼介に参加してもらいました。沖田以上に切なく危険な若者を演じきった涼介の天才に私は魂を食いちぎられました。彼らを彩る関西演劇陣の濃厚なアンサンブルにも圧倒されます。一人一人紹介するのは公開間近まで待たねばならないのがとても残念。沼津生まれのロスアンジェリーノ東京人の私が憧れ続けた『大阪弁フィルム・ノアール』はこの秋、世界に打って出ます!」

○黒川博行

「監督の名を聞いて、一も二もなく映画化に同意した。名匠・原田眞人――。多くの作品をわたしは見ていた。『クライマーズ・ハイ』や『わが母の記』をはじめ、近作の『関ヶ原』や『検察側の罪人』、『燃えよ剣』は重厚にしてスケールの大きい傑作だった。あの原田監督がわたしの『勁草』をどんなふうに映像化してくれるのか、楽しみでしかたなかった。そこへ演じるのが安藤サクラと山田涼介、これも申し分ない。安藤さんのさわやかな個性と自然な演技は原作の犯罪性をきれいに掬いとってくれるだろうとわたしは期待し、山田さんとのコンビネーションもあいまって、期待以上のみごとな出来ばえになった。原作者として、ほんとうにうれしい」

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください