カンヌ国際映画祭で脚本賞の坂元裕二「夢を見ているのかな」 是枝裕和と笑顔で凱旋会見

映画『怪物』(6月2日公開)で第76回カンヌ国際映画祭の脚本賞を受賞した坂元裕二氏と監督を務めた是枝裕和氏が29日、羽田空港・TIAT SKY HALLで緊急開催された凱旋記者会見に出席した。

凱旋記者会見に出席した坂元裕二氏(右)と是枝裕和監督【写真:ENCOUNT編集部】
凱旋記者会見に出席した坂元裕二氏(右)と是枝裕和監督【写真:ENCOUNT編集部】

緊急開催された凱旋記者会見に出席

 映画『怪物』(6月2日公開)で第76回カンヌ国際映画祭の脚本賞を受賞した坂元裕二氏と監督を務めた是枝裕和氏が29日、羽田空港・TIAT SKY HALLで緊急開催された凱旋(がいせん)記者会見に出席した。

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 映画『怪物』は、フランス時間27日(日本時間28日未明)に閉幕した第76回カンヌ国際映画祭でコンペティション部門の公式上映後に9分半ものスタンディングオベーションでたたえられ、さらに授賞式では坂元氏が脚本賞を受賞の栄誉に輝き、独立部門・クィア・パルム賞も獲得した。

 凱旋記者会見に出席した是枝監督は「坂元さんに脚本賞を渡すことができて、ほっとしております」と安堵(あんど)の表情。坂元氏も「こういう場にでるのは初めてで緊張しておりますが、よろしくお願いします」とコメントした。

 坂元氏は、受賞について「(実感は)正直あまりありません。この受賞を聞いたとき寝ていました。聞いた瞬間、夢を見ているのかなと思いました。この重み自体が作品の責任感だと思います」としみじみ。

 受賞については「まったく考えてもなかった」と告白。「カンヌに呼んでもらえたこと自体がうれしかった。(いろんな)作品を見て、自分のことは全く考えていなかった」と振り返った。そして、「周りの人から『おめでとう』と言われたときに、うれしくなった。みんなでもらった作品賞だと思います」とかみ締めた。

『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールを獲得した是枝監督、映画『花束みたいな恋をした』やドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』などの脚本を手がけた坂元裕二氏、そして音楽の坂本龍一氏と映画界のレジェンドたちが集結した本作。

 大きな湖がある郊外の町を舞台に、息子を愛するシングルマザー、生徒思いの教師、無邪気な子どもたち、さまざまな登場人物の食い違う主張が社会やメディアを巻き込み、大事になっていく……というストーリーだ。

 出演は、俳優の安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子ら実力派と、2人の少年を演じる黒川想矢と柊木陽太。その他にも、高畑充希、角田晃広、中村獅童ら豪華キャストが集結した。

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