白井一幸氏、“火中の栗”ジャニーズ社外取締役の依頼に「悩む」も「ジュリー社長の熱意を感じ」
故ジャニー喜多川前社長(享年87)の性加害疑惑を受け、今年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で侍ジャパンのヘッドコーチを務めた白井一幸氏(61)ら3人が7月1日付で社外取締役に就任する。ジャニーズ事務所が同職を設けるのは初で、白井氏は26日夜、関係者を通じてコメントを寄せた。
関係者を通じてコメント
故ジャニー喜多川前社長(享年87)の性加害疑惑を受け、今年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で侍ジャパンのヘッドコーチを務めた白井一幸氏(61)ら3人が7月1日付で社外取締役に就任する。ジャニーズ事務所が同職を設けるのは初で、白井氏は26日夜、関係者を通じてコメントを寄せた。
野球道を歩んできた白井氏が、“火中の栗”ジャニーズ事務所の改革メンバーになる。きっかけは、藤島ジュリー景子社長からの熱烈なオファーだった。
「エンターテインメントの世界とは縁遠い私への『ゼロからのチームづくりに力を貸してほしい』とのオファーには、私が力になれるかどうかは悩みました。しかし、ジュリー社長の熱意と、逃げることなく過去にしっかりと向き合い、責任を背負い続ける覚悟を感じ、できるかどうかではなく、やるかどうかの方が大切だと判断してお引き受けすることにいたしました」
21日放送のテレビ朝日系『サンデーLIVE!!』(日曜午前5時50分)では、同事務所の東山紀之が「そもそも、『ジャニーズ』という名前を存続させるべきなのかを含め、外部の方とともに、すべてを新しくし、透明性を持ってこの問題に取り組んでいかなくてはならないと思っています」と話した。社名だけでなく、関ジャニ∞、ジャニーズWESTには『ジャニーズ』が入っているが、その変更についての議論にも白井氏は加わることになる。
「私のような野球人も含め、誰もがその名を知っているジャニーズというブランドがどうなっていくべきかを考えることは、厳しい目も注がれる中で、難しい仕事ではあります。そのためにも関わる以上は、今後ファンの皆様が安心して応援でき、タレントが誇りを持って活動できるジャニーズになるよう全力を尽くしていきます」
白井氏は1983年にドラフト1位で日本ハムに入団し、引退後は指導者としてキャリアを積んできた。メジャーリーグのヤンキースでコーチ留学の経験もあり、近年はコーチング理論の講演や企業研修などを重ねている。さらには20年に北海道銀行女子カーリングチーム・フォルティウス、21年にプロバスケットボールリーグB1・レバンガ北海道のメンタルコーチに就任。22年からは侍ジャパンのヘッドコーチを務めてきた。
そのキャリアも踏まえ、白井氏は「私が長年野球界や企業研修講師として培った経験を出し惜しみすることなく、そしてさまざまな意味で、人がより輝く場所が生まれるサポートができればと考えています」と意気込んでいる。
なお、同事務所の社外取締役には日本製鉄顧問で前環境事務次官の中井徳太郎氏と藤井麻莉弁護士も就任する。