キムラ緑子、9年間の“人生絶望期”明かす 天井に謝り続けた日々「神様すいません」

俳優のキムラ緑子が15日、都内で行われた映画『波紋』(5月26日公開)のプレミア上映会舞台あいさつに出席。約20年前に「すごい絶望して、つらい時期があった」と打ち明けた。

舞台あいさつに登場したキムラ緑子【写真:ENCOUNT編集部】
舞台あいさつに登場したキムラ緑子【写真:ENCOUNT編集部】

共演・木野花は驚き「待って、9年!?」「長いよ」

 俳優のキムラ緑子が15日、都内で行われた映画『波紋』(5月26日公開)のプレミア上映会舞台あいさつに出席。約20年前に「すごい絶望して、つらい時期があった」と打ち明けた。

 絶望した原因は明らかにしなかったが、キムラは「絶望してずっと家にいました。究極の孤独をしばらく味わった。落ちるまでを味わう感じ」といい、「寝るとき天井に向かって謝っていた。お酒をめっちゃ飲んで、ベロベロになって(天井に)謝るってことをやっていた。『神様すいません』って。己が悪いからこうなったと思っていた」と振り返った。

 この状態が9年も続いたという。共演の筒井真理子、木野花が「待って、9年!?」「長いよ」と驚くと、「絶望は忘れられないの。9年かけて今の私です」と説明。現在は天井に謝ることはなく、「チクチクしない。今はもう解放されました。解放されて10年くらいたちますけど」と話した。

 映画は、荻上直子監督によるオリジナルストーリー。新興宗教を信仰する須藤依子、10年以上失踪していた依子の夫・修、障がいのある彼女を結婚相手として連れて帰省してきた息子・拓哉……。須藤家を通して現代社会の闇や不安、女性の苦悩を淡々と描き出す。

 キムラは、新興宗教のリーダー的存在を演じ、「すごい難しかった」と語る。「信じるほうが何度か演じたことはある。信じられる人、リーダーの人って徳がないとやれない気がして。私、本当に徳がないので。人に慕われなくて……。どうしたらよかったんでしょうね?」と作品が完成しても自問自答していた。

 舞台あいさつにはそのほか、磯村勇斗、メガホンをとった荻上監督も参加した。

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