高梨沙羅、スポーツ界の“髪型問題”に持論「自分の機嫌くらい自分で取らないといけない」
ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅選手が15日、都内で行われた「#髪色自由化」プロジェクト発足発表会に出席した。スポーツ界で髪型などが強制される風潮について「髪型が強制されるのがその子の個性が消えてしまう気がして寂しい」などと持論を語った。
「#髪色自由化」プロジェクト発足発表会で持論展開
ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅選手が15日、都内で行われた「#髪色自由化」プロジェクト発足発表会に出席した。スポーツ界で髪型などが強制される風潮について「髪型が強制されるのがその子の個性が消えてしまう気がして寂しい」などと持論を語った。
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学生世代を中心に、髪色どころか髪型も強制されがちなスポーツ界。野球を中心に緩和の方向に進んでいるといはいえ、自由化推進の側面から考えれば、まだまだ改善の余地がある。
高梨は「なかなか難しいところではあるとは思いますけど……」と前置きしつつ、「私個人の意見では、やっぱりその、髪型一つでその人という印象もそうですし、見た目的な部分で大きく変わってしまう。私もボブの時と、ロングの時ではまったく違う人に見えるみたいで、よくまわりの人から『(誰なのか)よく分からなかった』と。髪を短く切った際には『本人だと分からなかった』と勘違いされるくらい、髪型で人の外見は変わってしまう。髪型が強制されてしまうのは、その子の個性が消えてしまうので、さびしいな、とは思います」と話した。
髪型を気にするあまりプレイに集中できないのではないか、という一部の声に対しては「髪型一つでモチベーションは変わってしまう。本当にプレイに支障が出るくらいだったら、もっと違うところを工夫したほうがいいのではないかと思います。私の中では、(特にジャンプ競技は)プレイのモチベーションを上げるために、コンディショニングの一つとして、メンタルのモチベーション、コンディショニングを整えていくというところはすごく大事になってくる競技。そこに向けての、自分の機嫌取りじゃないですけど、自分の機嫌くらい、自分で取らないといけない。その一つとして自分の髪型などを整えていきたい」と自身の取り組みを紹介。
続けて「髪色、自分が落ち着く色があると思う。だからこそ海外選手って、自分のテーマカラーを髪に入れたり、落ち着く色にするんだと思う。なので、そういう部分がもうちょっと広く広く知って頂けるようになると変わるのではないか」と意見し、「試合に向けてのモチベーションの持っていき方がいかに大事か知って頂けるように活動していきたい」と述べた。
他方、自身が髪型を変えた時、ネガティブな反響などを受けたりすることについて「気にしていないと言ったら嘘になるかもしれないですけど、あまり気にならなかったです。自分の気持ちが一番大事なので。競技をしていく中では、まわりの人の『こうした方がいい』というご意見は大事にしたいと思いますけど、ただそれをやるのは自分。やっぱり自分のなりたいイメージというか、なりたい自分になることは大事だと思います。自分の個性は殺したくないなとは思います」と言い切った。
同イベントでは、「ロレアル プロフェッショナル」がその人らしいスタイルや髪色で働くことのできる自由な社会の実現を目指して「髪色自由化プロジェクト」を発足。プロジェクト発足を記念し、高梨はオイルが主成分のカラー剤「イノアカラー」で染めた髪色を披露した。
高梨は小学2年生からジャンプを始め、2011年2月のコンチネンタルカップにて国際スキー連盟公認国際ジャンプ大会での女子選手史上最年少優勝を果たす。その後、FISワールドカップにおける4度の総合優勝などを経て、18年平昌冬季五輪では銅メダルを獲得。21-22シーズン、FISワールドカップでは男女を通じて歴代最多の63勝を果たし、22-23シーズンでは男女歴代最多113度目の表彰台に立つ偉業を成し遂げた。9日に行われたスキー・スノーボード選手の年間表彰式「スノーアワード」では優秀選手賞を受賞した。インスタグラムのフォロワー数は32.5万人(5月15日現在)。ファッションやメイクも注目されている。
※高梨沙羅の「高」の正式表記ははしごだか