1本の電話が救った赤ちゃんの命 米国でコロナ感染した妊婦が小学校の先生へ助け求める

新型コロナウイルスはいつ、どんな状況であっても感染してしまうものである。米国コネチカット州で妊娠中に新型コロナウイルスに感染した母親が、小学1年生の息子の学校の先生に赤ちゃんのお世話をしてもらったという心温まる出来事で起きた。米メディア「NBCニュース」が伝えている。

小学校で先生を務めるリラさんとネイセル君【写真:Getty Images】
小学校で先生を務めるリラさんとネイセル君【写真:Getty Images】

多言語を使用し小学校で英語を教えていたリラさん

 新型コロナウイルスはいつ、どんな状況であっても感染してしまうものである。米国コネチカット州で妊娠中に新型コロナウイルスに感染した母親が、小学1年生の息子の学校の先生に赤ちゃんのお世話をしてもらったという心温まる出来事で起きた。米メディア「NBCニュース」が伝えている。

 現地時間4月1日にコネチカット州スタンフォードの小学校で先生を務めるルチアナ・リラさんは、生徒の母親から1本の電話を受け、出生したばかりの他人の赤ちゃんのお世話を1か月することになったようだ。

 リラさんの1年生の生徒ジュニア君の母ズリーさんは妊娠8か月であった。そして、リラさんへ電話してきたときは同時に新型コロナウイルスに感染していた。ズリーさんは電話で「息苦しくてほとんど話すこともできませんが、先生の助けが必要です。夫に電話してください」と訴えたという。

 30歳のズリーさんは緊急帝王切開が必要となったが、無事に赤ちゃんを出産、生まれてきたネイセル君はたった5ポンド10オンス(約2550グラム)だった。

 当初、多言語を使用することができるリラさんは医師とズリーさん家族の間に入り、通訳の役割を担った。リラさんはネイセル君が父と一緒に家に帰れると思っていたが、帰宅可能となる直前にズリーさんの夫であるマービンさんも新型コロナウイルスに感染しているかもしれないと思ったという。

「『ちょっと待って、お父さんは新型コロナに感染したお母さんと一緒に寝ていたのよね』と思いました。この赤ちゃんをお父さんと一緒に帰宅させることができる? お父さんも感染している可能性があるのに」

次のページへ (2/2) 夫のマービンさんと小学生の息子・ジュニア君は新型コロナに感染していた
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