武尊がONEと複数試合契約 CEOは「日本でトップの格闘技団体を目指す」と明言

元K-1三階級王者・武尊(team VASILEUS)が5月9日、都内で記者会見を行い、アジア最大の格闘技団体「ONE Championship」と複数試合契約をしたことを正式に発表。契約の決め手について話した。

会見に登場した武尊【写真:ENCOUNT編集部】
会見に登場した武尊【写真:ENCOUNT編集部】

「現役のキャリアも最終章に入ってる」と武尊

 元K-1三階級王者・武尊(team VASILEUS)が5月9日、都内で記者会見を行い、アジア最大の格闘技団体「ONE Championship」と複数試合契約をしたことを正式に発表。契約の決め手について話した。

「現役のキャリアも最終章に入ってるかなと思うんですけど、僕は今が一番強いと思っているし、その一番強いときに世界に挑戦したいなっていうのをずっと思ってたんで。このタイミングで世界最強選手がたくさん集まっている『ONE Championship』という大会に出場したいなっていう気持ちがあって」

 武尊は「THE MATCH 2022」において那須川天心に敗れた後、昨年11月にはSNSで「契約満了に伴い10月31日付でK-1及びKRESTとの契約を解除させて頂きました」と報告していた。

「僕が活躍することによって日本人選手がもっと注目されると思うし、世界でもっと日本人選手が注目されて活躍できるような環境を、これをきっかけに作れたらいいかなと。一番はやっぱり戦いたい相手が『ONE Championship』の中の選手にいたので、それが一番の決め手です」(武尊)

 ONEのチャトリCEOも、この大型契約には興奮を隠せない様子だ。

「武尊選手そしてABEMAの協力のもと、これから日本でどんどん『ONE』を大きくしていきたいと思っております。ようやく日本の格闘技が栄光の日々を過ごせるときが来ているのではないかと大きく期待をしております。日本でナンバーワンになるまで諦めない。新たな日本の格闘技を創造していければと思っております」

 日本の二大キックボクシング団体といえば、「K-1」と「RISE」だ。「RIZIN」でもキックボクシングのビッグカードが目立つようになった。だが、チャトリCEOは日本の格闘技界のなかでONEの人気をトップのものにすると断言した。

「(武尊と契約したのは)武尊選手が、パウンドフォーパウンド(全階級で体重差のハンデがない場合、誰が最強であるかを指すランキング)のトップであると認識しているからです。天心選手ももちろん強いと思いますけれども、彼はプロボクシングの世界に転向しました。今、唯一無二の最強の選手が武尊選手であると私は考えております。『ONE Championship』に参戦してもらうということで、ロッタン選手、ハガティ選手といった名だたるメンバーがこの階級で武尊選手が来るのを待っています」

 チャトリCEOによれば、ロッタンやハガティ以外にも、ONEのトップ選手たちが武尊の参戦を待ち、そして首を狩る瞬間を狙っているという。まず期待されるのはONEフライ級ムエタイ王者のロッタン・ジットムアンノンとの対戦だ。

「ONE Championship」におけるキックボクシングの試合には、キックボクシングルールとムエタイルールがある。武尊は、「まず僕は6月の試合が決まってるんで、そこが終わってからどういう試合になるかっていうのは決まってると思う」とし、ムエタイルールでの対戦の可能性は否定しなかった。

「K-1」において数々の実績を残してきた武尊だが、これまでの選手生活は序章に過ぎず、むしろこれからが選手生活の幕開けであることを予感させてくれた。

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