麗澤大が大手ホテル会社と産学連携協定締結 柏レイソルも協力…関係者「観光にも良い効果」

麗澤大学(千葉県柏市)が、大手ホテル経営のミドルウッド(東京都新宿区)と産学連携協定を締結することになり、9日に千葉県柏市のグランパークホテル ザ・ルクソー南柏で締結式を行った。

産学連携協定の締結を行った麗澤大の徳永澄憲学長(右)とミドルウッドの中野讓治会長兼社長【写真:ENCOUNT編集部】
産学連携協定の締結を行った麗澤大の徳永澄憲学長(右)とミドルウッドの中野讓治会長兼社長【写真:ENCOUNT編集部】

学生が授業で地元ホテルのプロモーション案を研究 サッカー利用のアイデアに教授「面白い」

 麗澤大学(千葉県柏市)が、大手ホテル経営のミドルウッド(東京都新宿区)と産学連携協定を締結することになり、9日に千葉県柏市のグランパークホテル ザ・ルクソー南柏で締結式を行った。

 同大学では、課題発見解決型学習(PBL)を全学的に推進するために、柏市役所や地元企業から実際に直面している課題を受け取り、学生の視点から解決策を考え、提案する「麗澤・地域連携実習」という授業を全学部の1年次生を対象に開講している。ミドルウッドが運営するグランパークホテル ザ・ルクソー南柏は、この「麗澤・地域連携実習」に21年度から協力しており、今後、地元・柏市に根付いた産学連携をより強化していきたいという思いから今回の産学連携協定の締結に至った。

 同大の徳永澄憲(とくなが・すみのり)学長は「21年度から2年間、グランパークホテル ザ・ルクソー南柏の認知度向上という課題をいただいて、学生からは抽選が出る人気コースになっています。ご期待の水準に届かないという思いもありますが、本学の教育に多大な協力をいただき感謝申し上げます」とあいさつした。

 同大とミドルウッドの具体的な協力関係について同大地域連携センター長の籠義樹(かご・よしき)経済学部教授は「21年度は地域振興の一環としてホテルのプロモーション対策に学生たちが取り組み、翌年度は柏レイソルとの連携によるプロモーション案ができました。学生がこちらのホテルに集まってミドルウッド社の方から接客や運営についてお話を聞く機会もありました。持続させると面白いアウトプットが出てきます。協定締結により今年度のさらなるステップアップを期待したいです」と明かした。

 同ホテルを運営するミドルウッドは、グランパークホテルとしてビジネスホテル、アーバン・リゾートホテル、観光・リゾートホテル、カプセルホテルを全国に展開しており、総客室数約1500を誇る。中野讓治 (なかの・じょうし)会長兼社長は「大学とホテルが協力すれば学生のキャリアアップにつながり就職活動にも活かせます。将来的に活躍できる人材教育のお手伝いができれば、そして多くの学生が未来の扉を開く機会になれば幸いです」と産学連携の意義を語った。

 ちなみに、ザ・ルクソー南柏はJR常磐線南柏駅から徒歩1分という交通至便な距離だが、大型商業施設の裏側に立地しているため駅改札口からは見渡せない。その一方で三協フロンテア柏スタジアムまで徒歩圏内のため、Jリーグ・柏レイソルの試合を泊まりがけで観戦するファンの間では人気を呼んでいる。

 ファンの間で特に注目されているのが同ホテル7階にある柏レイソルファン向けの特別室だ。室内には『REYSOL』のロゴ入り枕やクッション、選手の直筆サインが書かれたユニフォームなどで装飾されており、この部屋指定で予約を入れる熱心なファンが多いという。同ホテル関係者は「麗澤大、ミドルウッド、柏レイソルの協力関係によって地域振興が発展すれば観光にも良い効果が生まれそうです」と話している。

次のページへ (2/2) 【写真】柏レイソル一色に染まったホテル特別室の実際の写真
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