山中伸弥教授が五輪延期を巡り安倍首相と議論「研究者にすごい宿題」
ノーベル医学生理学賞受賞者で京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授が6日、インターネット番組で安倍首相と共演した。
「かなり幸運が重ならない限り…」
ノーベル医学生理学賞受賞者で京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授が6日、インターネット番組で安倍首相と共演した。
番組は、ドワンゴとヤフーが企画。ともにリモート出演となり、山中教授は京都から参加した。
その中で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で来年7月に延期された東京五輪を巡り、議論を交わす場面があった。
「五輪を成功させるためにも、治療薬、ワクチンの開発、日本が中心になって進めていきたい」
こう発言した安倍首相に対し、ワクチン供給の難しさを指摘したのが山中教授だ。
「(五輪が)1年後に決まった時に『これは研究者にすごい宿題を与えられたな』と思いました。五輪は世界中から選手が来て、世界中から観客が来る、すごい人間の大移動が起こる大会ですから、これを可能にするだけのワクチン量を1年で準備できるかどうかというと、研究者として率直に、かなり幸運が重ならない限り、ワクチンだけでは難しいんじゃないかなと思います」と説明した。
その上で、山中教授は新型コロナウイルス感染症に効果があるとされるアビガンの早期承認を安倍首相に求めた。