平本蓮、1年ぶり復帰戦の斎藤裕に敗戦 「世代交代」ならず 勝利した斎藤は声を詰まらす
ダブルメインイベント第8試合では、平本蓮(剛毅會所属)が初代フェザー級王者の斎藤裕(パラエストラ小岩)に1-2で判定負けを喫した。「世代交代」とはいかなかった。
ABEMA PPV ONLINE LIVEで全試合生配信
格闘技イベント「FEDELTA presents RIZIN LANDMARK 5 in YOYOGI」(2023年4月29日、東京・代々木第一体育館=ABEMA PPV ONLINE LIVEで全試合生中継)メインイベント第8試合、フェザー級(66キロ)RIZIN MMAルール 5分×3R
ダブルメインイベント第8試合では、平本蓮(剛毅會所属)が初代フェザー級王者の斎藤裕(パラエストラ小岩)に1-2で判定負けを喫した。「世代交代」とはいかなかった。
プロ5戦目で24歳の平本が今回で30戦目で35歳の斎藤に挑んだ。試合前、平本GOD蓮を自称し「誰も俺のことを止めることはできない」と語っていたが、ベテランの壁は乗り越えられなかった。
勝利した斎藤はここ数戦で勝ち星から遠ざかっていた。2021年10月のタイトルマッチでは牛久絢太郎に敗戦、同大みそかには朝倉未来に、22年4月にリマッチとなった牛久とのタイトル戦でも敗れ、3連敗中だった。前戦から1年以上期間の空いた今回は試合前からリラックスした表情を見せていた。
革ジャンを肩に羽織り入場した平本。花道に出る直前までは緊張した面持ちだったが、歩き出すと人が変わる。ケージに入る直前には最前席で試合を見ている芦澤竜誠とグータッチ。気合い十分。覚悟を決めて、決戦の金網に足を踏み入れた。
1分間、遠い距離でけん制しあう両者。先に出したのは平本だった。相手の前足にローキックを入れていく。開始から1分30秒がたったあたりで斎藤のカウンタータックルを受けレスリングの攻防に。
ケージ際でテイクダウンを許すも成長したテイクダウンディフェンスを見せ、何度も立ち上がる。膠着した展開のようにも見えるが、常に2人の間には緊張感があった。
2Rでも相手の出方をお互いにうかがう。1分20秒ほどで斎藤のタックルを許し、ケージに押し付けられる。ここも上手く対処し、体を入れ替え、再度スタンドの攻防に相手を引き込んだ。3分ほどで再度タックルを正面から受けるもテイクダウンされる寸前に体を入れ替え、平本がバックを奪いテイクダウンし返した。その後、スタンドでの攻防が繰り広げられるが斎藤のワンツーを被弾する瞬間もあった。
3R、平本が仕掛けにいく。強烈なローキックを相手の前足に当てる。ケージ際の攻防でもしっかりとディフェンスしていた。斎藤が組みの展開で膝蹴りを出せば、それよりも多く膝蹴りを返していく。その後もお互いに距離を取って打撃を出していく。お互いにダメージは少なそうだったが、斎藤が判定勝ちを収めた。
この敗戦で平本の朝倉未来との対戦は遠ざかることとなった。
勝利し笑顔だった斎藤はマイクを持つと「平本選手ありがとうございました。本当に盛り上がりましたね。内容はまだまだかなと思うんですが、あの……負け続けても応援し続けてくれた人が温かく感じて……、自分自身諦めなくて良かったなと。また次試合しますので、たくさんの応援よろしくお願いします。ありがとうございました」と声を詰まらせながら感謝を語った。