【らんまん】佐久間由衣、神木隆之介は「少年の心を常に持ったまま」 朝ドラ共演で姉弟役
俳優の佐久間由衣が主人公・槙野万太郎(神木隆之介)の姉・槙野綾を演じるNHKの連続テレビ小説『らんまん』(月~土曜午前8時ほか)の取材会に出席し、演じる役や2017年の『ひよっこ』以来、2度目の朝ドラ出演となる思いなどを語った。まずは2度目となる朝ドラの出演が決まった際の感想から尋ねた。
2017年『ひよっこ』以来の朝ドラ…主人公・槙野万太郎の姉・綾を熱演
俳優の佐久間由衣が主人公・槙野万太郎(神木隆之介)の姉・槙野綾を演じるNHKの連続テレビ小説『らんまん』(月~土曜午前8時ほか)の取材会に出席し、演じる役や2017年の『ひよっこ』以来、2度目の朝ドラ出演となる思いなどを語った。まずは2度目となる朝ドラの出演が決まった際の感想から尋ねた。
「本当にうれしくてたまらない気持ちでした。『ひよっこ』を経て、もっともっと力をつけて、また朝ドラに帰ってこられたらいいなと思って『ひよっこ』から巣立っていったので、朝ドラというすごく大事な存在からオファーを頂いたこと、もう一つは『らんまん』のあらすじを読ませていただいたらすごく面白くて……。なので、うれしくて絶対にやらせていただきたいという思いでした」
綾は弟・万太郎とは仲が良く、時に厳しく接するが、面倒見のいい姉という設定。
「神木さんご自身がいつも自然体で、少年の心を常に持ったまま現場にいらっしゃいます。すごく万太郎と重なると思う瞬間が多く、そのおかげで綾と万太郎の関係性のヒントをもらっている気がします。綾はしっかりと弟を叱ったり、自分が思っていることを伝える意志の強さを持っていますが、私は今まで人を叱る経験があまりなかったので、人を叱るという愛情深さをどう表現したらいいかなど、お芝居をしながら、神木さんを通していろいろな経験をさせていただいている感じです」
綾を演じる上で特に心掛けていることは何だろう。
「実際に舞台となる高知県に行かせていただいた時、高知の女性は本当に力強いというか、元気でパワーみなぎる方が多いと感じました。そこで強弱でいえば弱くならないようにとか、どっちかで悩んだ時はエネルギーを出す方向で演じられたらなという意識でいます」
綾と佐久間自身の共通点も聞いてみた。
「綾はすごくしっかりしています。環境や時代的なしがらみの真っただ中にいても決して卑屈に思わず、受け入れつつもちゃんと自分の意志を持ち、自分を殺さずに前に進んでいきます。その姿には、演じていて尊敬といいますか、そこに追いつけるように私も頑張りたいと思いながら演じています。共通点は世話焼きなところぐらいでしょうか(笑)」
『ひよっこ』出演当時から成長したと感じることはあるのかも気になる。
「自分の中で選択肢が増えた状態で挑みたいという気持ちもありましたが、プレッシャーになっても嫌だなと思い、『らんまん』に向き合えたらいいなという心情でやっています。丁寧に今持っているものをいっぱい出せたらいいなと思っています」
『ひよっこ』のときから選択肢が増えたのだろうか。
「『ひよっこ』のときは闘牛のようにまっすぐ走ることに精いっぱいだったのですが、今は周りのスタッフさん、役者さんを含めていろいろとお話させていただき、お互いに意見交換ができている気はしますが……。不思議なことに昨日できたお芝居が今日はできないということもあったりするので、前進していると思いつつも、生き物というかその場の生ものとして毎日を乗り越えている感じです」
2度目の朝ドラ出演という目標を達成したが、朝ドラへの思い、考え方の変化はどうか。
「燃え尽きるぐらいに全力で挑もう、後悔のないようにその日、その日を全力で挑もうと思っています。『ひよっこ』のときは、まっすぐ一生懸命に走る感じでした。今回も全力という姿勢は変わりませんが、半年間という長期間演じられるぜいたくは他の作品にはありませんので、そこを楽しもうと思ったり、朝ドラだからこうしなければではなく、自由に楽しむ余裕をもちつつ、後悔のないように大事に演じていきたいです」
綾を演じる佐久間の登場は明治になって間もない時代設定。女性の権利や立場が厳しい時代を生きた綾に思うことはあるか。
「考え方次第なのかなと。起きた物事とか宿命みたいなことに対し、自分が落としどころをどこにするか。過程を含めて考えていたとき、綾は筋を通した上でポジティブな方に、おひさまの方に向かって伸びる力強さを持っています。どんなに大変でも悲劇にはならないぞというポジティブさは根っこで持っているように心掛けています」
視聴者にそうした綾の姿勢を見てほしいということか。
「いつの時代でも常にいろいろなしがらみがあると思いますが、女性にも男性にも前に向かっていく力をエネルギーとして届けられたらいいなと思っています」