笠井アナと『エゴイスト』松永大司監督、がん闘病乗り越えて“共演”の約束実現

フリーアナウンサーの笠井信輔と松永大司監督が27日、都内で行われた映画『エゴイスト』の凱旋舞台あいさつに登壇した。司会を務めた笠井アナがトークパートを終えようとすると、松永監督が「すみません、個人的にもうひとつ……実は、笠井さんとの約束がずっとありまして」と話し始めた。

映画『エゴイスト』凱旋舞台あいさつに登壇した松永大司監督(左)と笠井信輔アナ【写真:ENCOUNT編集部】
映画『エゴイスト』凱旋舞台あいさつに登壇した松永大司監督(左)と笠井信輔アナ【写真:ENCOUNT編集部】

松永監督は笠井アナとの撮影懇願「一緒に写真写りたいです」

 フリーアナウンサーの笠井信輔と松永大司監督が27日、都内で行われた映画『エゴイスト』の凱旋舞台あいさつに登壇した。司会を務めた笠井アナがトークパートを終えようとすると、松永監督が「すみません、個人的にもうひとつ……実は、笠井さんとの約束がずっとありまして」と話し始めた。

「僕がアメリカに留学している時、笠井さんは、仕事でロスに来ていたんです。それが2019年。僕の作品をずっと見てもらっていた。笠井さんに僕の夢を語っていたら、笠井さんが『今度フリーになるんだよ』という話をしてくれた。その直後に、笠井さんが病気になられた。病気になっている間、笠井さんから『俺、頑張るよ』と闘病生活の写真を送ってくださった。僕、その時に『僕も頑張って映画作ります。いつか僕の映画の舞台あいさつの司会をやってください。元気になってやってください』と言った。今日それがですね、実現できたんですよ」と話すと、会場から自然と拍手が起きた。

 壇上で松永監督が「だから一緒に写真写りたいです」と提案するも、笠井アナは照れくさそうに「まずは(登壇者の)皆さんが撮った後、おまけでやります。そうしないと新聞社の方が『予定と違うぞ』と困ります」と報道陣を気遣い、登壇者らの笑いを誘った。

 それでも笠井アナは「ありがとうございます。そんないいコメントをいただいて。たしかに、がんの病床の中で一つの目標ではありました。『松永さんの(映画の)舞台あいさつをしよう。だから頑張ろう』とは思っていました」と告白。写真撮影の後半に加わり、松永監督と共に笑顔を見せた。

 舞台あいさつには、「第16回アジア・フィルム・アワード」にて最優秀助演男優賞を受賞した宮沢氷魚、ドラァグクイーンのドリアン・ロロブリジーダも出席した。登壇を予定していた阿川佐和子は、体調不良により欠席した。

 本作は、高山真の自伝的な同名小説を原作とする、鈴木亮平主演のヒューマンドラマ。14歳で母を失い、田舎町でゲイである自分の姿を押し殺しながら思春期を過ごし、ファッション誌の編集者として日々を送る浩輔(鈴木)と、シングルマザーである母を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太(宮沢)が織りなす物語を描く。ドリアンは浩輔の友人を演じた。

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