吉永小百合、がん闘病中の坂本龍一からのメッセージに「うれしくてうれしくて」 無邪気な笑顔で魅了

音楽家の坂本龍一が音楽監督を務める「東北ユースオーケストラ」が26日、東京オペラシティコンサートホール(東京・新宿区)で演奏会を行った。ステージでは、同団のために坂本が書き下ろした『いま時間が傾いて』の演奏のほか、俳優の吉永小百合がオーケストラの演奏に合わせて寺山修司らの詞を朗読する時間も。終演後には、がん闘病中の坂本から「Superb! Bravissimo。素晴らしかった! よかったです。みんなありがとうお疲れさまでした」と遠隔でメッセージが寄せられた。

朗読を行った俳優の吉永小百合さん
朗読を行った俳優の吉永小百合さん

オーケストラは2013年に誕生

 音楽家の坂本龍一が音楽監督を務める「東北ユースオーケストラ」が26日、東京オペラシティコンサートホール(東京・新宿区)で演奏会を行った。ステージでは、同団のために坂本が書き下ろした『いま時間が傾いて』の演奏のほか、俳優の吉永小百合がオーケストラの演奏に合わせて寺山修司らの詞を朗読する時間も。終演後には、がん闘病中の坂本から「Superb! Bravissimo。素晴らしかった! よかったです。みんなありがとうお疲れさまでした」と遠隔でメッセージが寄せられた。

 東北ユースオーケストラは、2013年に宮城県松島町で開かれた東北と世界をつなぐ音楽祭『Lucerne Festival ARK NOVA 松島 2013』をきっかけに企画・編成されたオーケストラ。楽団員は東日本大震災の被災三県(岩手県・宮城県・福島県)を中心に活動する、小学生から大学生までを対象に募集・構成されており、プログラムごとに楽団編成を変えながら活動している。

 朗読した8編の作品を自ら選んだという吉永は、「坂本監督から宮沢賢治さんの詩を選んでほしいけど『雨ニモマケズ』はだめっておっしゃった。宮沢賢治の詩で『雨ニモマケズ』以外で何があるんだろうと思って、『春と修羅』という詩集をずーっと読んで、今回選ばせていただきました」とこだわりを説明。「坂本さんに『これでどうでしょう』とメールをしました。そしたら『もう文句言うことありません』と合格をいただいて、もううれしくてうれしくてたまりませんでした」と少女のように無邪気な笑顔を見せていた。

 昨年、サントリーホール(東京・港区)で開催されたコンサートでは、3年ぶりに公の場に姿を現し演奏を披露した坂本だったが、今年は体調を優先に見送り。ステージで奮起する団員たちを舞台の外から見守っていた。

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