千原ジュニア、『ミナミの帝王』演じて13年 オファーには迷いも「役に対する執着は大きく」

千原ジュニア(48)が主演するカンテレのスペシャルドラマ『新・ミナミの帝王 銀次郎の新たな敵は神様!?』(関西ローカル)が25日午後2時57分、放送される。週刊漫画ゴラクで連載中の漫画『ミナミの帝王』(原作・天王寺大、萬画・郷力也)をもとにしたシリーズ第22作目。ジュニアがダークヒーロー萬田銀次郎への思いを語った。

『新・ミナミの帝王』で萬田銀次郎役の千原ジュニア(右)と坂上竜一役の大東駿介
『新・ミナミの帝王』で萬田銀次郎役の千原ジュニア(右)と坂上竜一役の大東駿介

シリーズ第22作『新・ミナミの帝王 銀次郎の新たな敵は神様!?』は25日放送

 千原ジュニア(48)が主演するカンテレのスペシャルドラマ『新・ミナミの帝王 銀次郎の新たな敵は神様!?』(関西ローカル)が25日午後2時57分、放送される。週刊漫画ゴラクで連載中の漫画『ミナミの帝王』(原作・天王寺大、萬画・郷力也)をもとにしたシリーズ第22作目。ジュニアがダークヒーロー萬田銀次郎への思いを語った。(取材・文=平辻哲也)

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『新・ミナミの帝王』は、“ミナミの鬼”と恐れられている大阪ミナミの金貸し・萬田銀次郎(ジュニア)と、銀次郎の舎弟・坂上竜一(大東駿介)のコンビを中心に、欲望とカネに翻弄(ほんろう)される人々の姿を描いたヒューマンドラマ。関西ローカルだが、シリーズはNetflixやアマゾンプライムビデオなど配信サイトで見ることができる。最新作では、“霊能語”を操るホームレスが宗教団体の教祖として登場し、若者や主婦など救いを求める人々の心の隙間に近寄っていく……。

 撮影中のジュニアは「(最新作は)ここ1年、2年の社会で起きているいろんなニュースが凝縮されているなっていう感じですね。宗教はいろいろ難しいところがありますけど、しっかり書かれている」と話す。

『ミナミの帝王』と言えば、竹内力のVシネマ(1992~2007年)での当たり役。第1作(2010年放送)のオファーをもらった当初は、自分がやってもいいのか、との迷いもあった。

「僕が断ったら、違う誰かがやるんだろうなと。それを見るぐらいだったら、自分がやった方がいいかとお受けしました。そこが一番の決断で、その後は何の試行錯誤もないですね。役に対する愛着は当然大きくなっています。なかなか一つの役を13年もやらせてもらえることはないし、一芸人がやらせてもらえるわけですから」

 ジュニア版の銀次郎は細身でクールなインテリといったイメージだ。

「竹内力さんのイメージとは全く違うので、それには賛否はもちろんあるわけですけども、若い子の中には昔の作品を知らないという人も出てくるかも分かりません。共通点というか、理解できる部分があるんで、その部分を大きくしてやっています」

 それが22作も続く人気シリーズになり、『新・ミナミの帝王』は俳優としての代表作になっている。

「最初は全国ネットで1回放送するという話だったので、こうやって22作も続くっていうのは、思ってもいなかったですね。始まった頃とは社会も違うし、テレビのルールも変わった。違法の金貸しが主人公って、今はないでしょ。13年前は多分、コンプライアンスという言葉もいまほど言われていなかったし、銀次郎もiPadは使っていなかった」と振り返る。

 シリーズではさまざまな詐欺や経済事件を題材にしてきた。

「先に撮影していたのに、同じような事件が後追いで起こるみたいなこともありましたね。例えば、地面師の話(第15作『ニンベンの女』)は、こっち(ドラマ)が先で、ホンマに地面師が(社会ニュースに)出てきた」

 レギュラーのバラエティーを抱える中、スケジュールを縫っての撮影となるが、俳優業の面白さはどう感じているのか。

「大東君とこの1年間のことを聞いたり、情報交換したりするのも楽しみの一つですし、バラエティーでは絶対に一緒にならない方と仕事することは楽しいですね。ただ、時間軸というか、時間の進み方が全く違います。バラエティーは1時間番組だったら、収録は1時間半で終わるけれども、(俳優業は)朝から晩まで撮っても、使えるのは今日1日で6分弱。体内時計を入れ替えなあかんみたいな、しんどさはあります。この先もやらせていただけるなら、ずっとやっていきたいですし、時代の流れに合わせて出てくる大きなものと対峙できれば」と期待した。

 最後に趣味のクルマについても聞いてみた。ジュニアは大の旧車ファン。You Tubeチャンネルでもクルマ紹介は人気コンテンツになっている。現在は何台を所有し、使い分けているのか。

「今はグロリア スーパー6(プリンス、1964年)、エコノライン(フォード、1965年)、フィアット600 ムルティプラ(1965年)の3台ですね。フィアットは整備のため、工場に入っていて、手元にないんです。仕事に行ったり、子どもの幼稚園の迎えに行ったりするのはグロリア。家族みんなで1泊温泉とか遠出したい時はキャンピングカー(エコノライン)で行く感じです。グロリアは結構目立つので、『どこどこの交差点で見かけた』とよく言われますね」と話してくれた。

□千原ジュニア(ちはら・じゅにあ)1974年3月30日生まれ。京都府福知山市出身。90年に実兄の千原せいじとのお笑いコンビ「千原兄弟」としてデビュー。映画『岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇』(1997年)で主演デビュー。主な映画出演作に『ポルノスター』『HYSTERIC』『新・ミナミの帝王 劇場版』『ごっこ』など。

□『新・ミナミの帝王 銀次郎の新たな敵は神様!?』
3月25日(土)午後2時57分~5時/カンテレ(関西ローカル)
出演/千原ジュニア、大東駿介、赤井英和、若月佑美、塩野瑛久、夙川アトムほか

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