鈴木康介、BLドラマで初主演 相手役の本田響矢に「台本以外でもキュンとした」

俳優の鈴木康介(25)が、MBS系ドラマ『ジャックフロスト』(木曜深夜1時29分)でドラマ初主演した。記憶をめぐる胸キュンなBLドラマ。記憶喪失になった恋人の面倒を見る郁哉を好演した鈴木が本作とプライベートの楽しみを語った。

主演作『ジャックフロスト』について語った鈴木康介【写真:ENCOUNT編集部】
主演作『ジャックフロスト』について語った鈴木康介【写真:ENCOUNT編集部】

BLドラマ『ジャックフロスト』でドラマ初主演

 俳優の鈴木康介(25)が、MBS系ドラマ『ジャックフロスト』(木曜深夜1時29分)でドラマ初主演した。記憶をめぐる胸キュンなBLドラマ。記憶喪失になった恋人の面倒を見る郁哉を好演した鈴木が本作とプライベートの楽しみを語った。(取材・文=平辻哲也)

 本作はMBSのドラマシャワー枠とKADOKAWAが手掛けるBLドラマレーベル「トゥンク」のコラボレーション第6弾で、初のオリジナル。イングランドのおとぎ話に出て来る、悪戯好きで寒さを運ぶと言われている霜の妖精「ジャックフロスト」をモチーフに、冬の東京を舞台に記憶をめぐって心を揺らすイラストレーター・奥沢律(本田響矢)と池上郁哉(鈴木)のもどかしい想いを描く。ドラマは本田とのW主演となる。

 ドラマはテレビだけではなく、世界190か国に配信中だ。

「日本だけでなく、世界の方から感想をいただけたのが新鮮でした。中国、韓国、インドネシアなどいろんな国の方からメッセージいただき、すごくうれしいです。日本のBLドラマが好きな海外の方もいらっしゃって、『2人のビジュアルが最高だった』とか『鈴木の演技は最高だ』と」と喜ぶ。

 W主演の本田とはこれまで何度か共演しているが、本格的なものは初めて。

「クランクインする前に本の読み合わせをしたんですが、知っているだけに最初は照れもあって、撮影の本番ではちゃんとできるのか、という不安もあったんです。でも、本田君が律の衣装を着て、律の髪型になると、律だ、と思いましたし、素の気持ちでキュンとした瞬間もありました。台本では、“ここでキュンとしている”と書かれているんですけど、それ以外にも、目があった瞬間にキュンとしていました」と笑う。

 監督は、松井玲奈主演の映画『よだかの片思い』(22年)の安川有果と乃木坂46の久保史緒里主演の『左様なら今晩は』の高橋名月。映画を中心に活躍を見せている新鋭の女性監督だ。

「普段は映画をやっている方々のチームで、ドラマにはないようなチャレンジをされている。全員がリスペクトを持って現場に臨んでいて、映画が好きなので、それに近い現場を体験できた気がします。安川監督の『よだかの片思い』は僕も大好きな作品だったので、こうやって作っていたのか、一ファンのような気分で見てしまった部分もあります。高橋監督はカットをかけると、『もう素晴らしい』『最高!オッケー!』みたいに反応してくれるんです。それがすごくうれしかったです」

 初の主演にはプレッシャーもあった。

「お話を頂いた時はドッキリじゃないかと思ったんです。記憶喪失の男の子二人の物語で、自分にできるのか。郁哉は世話焼きな性格で、見てくださった方からは『パパっぽい、ママみたい』という声をいただくのですが、僕自身、5歳離れた弟がいるので、昔からよく面倒を見ていたんです。だから、『俺やるよ』といったセリフは素のままでできた気がします」と振り返る。

 同枠のBLドラマは『高良くんと天城くん』(22年8月)で主人公・天城(織山尚大)の同級生役に続く出演。その経験がいかせたという。

「織山君に主役ってどうなの?と聞いたり、周りの人にもBLドラマに出ていた人がいたので、話を聞くこともできたので、すっと入れることができました。撮影はとても楽しく、それが反映されていると思います。特に、山中湖でのロケは、景色も綺麗で、富士山が近くで見えたり、素のままで反応しているので、鈴木康介の素も入りながら、表現できれていると思います。目だけで表現するシーンもあるので、早送りなどはしないで(笑)、じっくり見ていただけるとうれしいですね」

さらなる飛躍を誓った鈴木康介【写真:ENCOUNT編集部】
さらなる飛躍を誓った鈴木康介【写真:ENCOUNT編集部】

さまざまな先輩俳優の居住まいが参考に

 2018年、演劇ユニット「浅草軽演劇集団・ウズイチ」のメンバーとしてデビューし、俳優生活も5年。初主演は、さまざまな先輩俳優の居住まいが参考になったという。

「上野樹里さん(『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』)、船越英一郎さん(『赤ひげ』)は素晴らしかったです。現場に差し入れしてくださったり、現場に来ると、みなさんが拍手したり。僕はそんな座長にはなれないけれども、それを目指せたらいいなと思いました。自分自身の現場の居方で、現場の空気が決まるので、気をつけてはいました。自分は集中しようと思うと、黙り込んでしまうんですけども、そうすると、現場も空気も難しくなってしまう。なるべく、みなさんといろんな会話をするようには気をつけました」

 10代はサッカー少年だったが、今は野球に夢中。WBCはもちろん、巨人のキャンプ風景、オープン戦までチェックしている。

「時間がある時は宮崎キャンプのノックとか、ずっと見ていますね。去年のドラフト1位の浅野翔吾選手、2位の萩尾匡也選手、楽天からはオコエ瑠偉選手も来たので、期待しています。キャンプでは紅白戦も見られて、好きな選手しか出ていないので、ファンにはたまらないんです」

 SNSを通じて、さまざまなドラマの反響を受けて止めているが、実は少しショックな出来事もあった。

「女子高生の方から『学校で僕のこと知らない子がたくさんいたので、広めました』といったDMをもらったんです。きっと、その子は『学校で鈴木康介って誰?』なんて言われているんだろうな。その子が学校で胸を張って『鈴木康介が好きです』と言えるような存在になって、もっともっとみなさんに応援されるような人物になりたいです」。野球の盛り上がりに刺激を受け、さらなる飛躍を誓った。

■鈴木康介(すずき・こうすけ)1997年12月19日生まれ。愛知県出身。ABEMA『白雪とオオカミくんには騙されない』(2019)で注目を集め、WOWOW『ソロモンの偽証』(21)、TBS『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』(22)、ABC『彼女、お借りします』(22)にレギュラー出演。23年には、ABC『アカイリンゴ』、Netflix『君に届け』にレギュラー出演。MBS『ジャックフロスト』では連続ドラマ初主演を務め、舞台『ウィングレス(wingless)-翼を持たぬ天使-』の出演を控えるなど、俳優の幅を広げている。

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