“新生”AKB48で最も輝いたチームは…4年ぶり全国ツアーを徹底分析してみた
とびきりのキュートでファンを離さない「岩立チームB」
5月に高橋朱里がグループを卒業し、岩立沙穂キャプテン体制では今回が初のツアー公演。梅田彩佳チームB時代の隠れた名曲「正義の味方じゃないヒーロー」で幕を開けると、谷口めぐセンターによる「重力シンパシー」で全力のパフォーマンス。夏らしく「西瓜BABY」を披露した後は「みなさんもご一緒に」「恋愛サーカス」「隕石の確率」とチームB楽曲に移行。「チームB推し」では、各メンバーが“私だけを見て!”と言わんばかりにかわいさを存分にアピールした。
ユニットブロックでは、「まほきー」(「わるきー」の大盛真歩バージョン)「ロマンス・プライバシー」「初恋ダッシュ」キュートな楽曲以外にも、「ごめんね ジュエル」「MARIA」「Mystery Line」で個々のカラーを見せてくれた。
アンコールでは「遠距離ポスター」「シアターの女神」「君と虹と太陽と」、ファンの気持ちを歌った曲で畳み掛け、とびきりの愛をファンに届け終演となった。柏木由紀によると「明るくて元気で仲良しなチームBは全員が主役のチーム」。たしかにメンバー1人1人の笑顔が眩しかった。その笑顔につられ誰もが笑顔になる、それがチームB公演の楽しさなのだ。
フレッシュなメンバーが示したAKBの明るい未来「村山チーム4」
村山彩希がキャプテンを務めるチーム4の公演は、AKBアイドリング!!!の「チューしようぜ!」、渡り廊下走り隊の「初恋ダッシュ」からスタート。「走れ!ペンギン」「ハートの脱出ゲーム」歴代チーム4の名曲が披露され、一気に会場のボルテージを上げる。この日登場したチーム4の正規メンバー22名。ステージ全体を使ったパフォーマンスは壮観だった。
ユニットブロックでファンを虜にしたのは“変態同盟”として知られる岡田奈々・佐藤七海。「I’m sure.」を披露した2人は、岡田が佐藤を押し倒すパフォーマンス、キスをする仕草で大歓声を浴びた。佐藤は9月でグループを卒業。寂しさを隠せない岡田は「変態同盟の同盟がいなくなったらただの変態になる」と複雑な様子だった。
ツアー恒例のゲームコーナーでは、ライブ当日に18歳になった濵咲友菜と前日20歳になった多田京加にバースデーサプライズ。メンバーとファンでバースデーソングを合唱して、会場が温かい空気に包まれた。アンコールでは山内瑞葵が「猫アレルギー」、坂口渚沙が「夢力」、岡田奈々が「ジャーバージャ」でセンターに立ち、48グループの明るい未来を感じさせてくれた。今後もフレッシュな彼女たちの成長から目が離せない。
筆者が選んだ最も輝いたチームは「込山チームK」
メンバーのストイックなパフォーマンスとファンの熱気が重なり、一番の熱狂空間を作り上げた込山チームK。埼玉・神奈川の4公演で行われたファン参加型のチーム対抗ジェスチャーゲームでもファンとの絆で優勝を飾った。
“楽しいばかりがAKB48”を証明してくれた込山キャプテンは「スクラップ&ビルド」の歌詞を引用して、こうファンに向けコメントした。「“改革の鉄球を振り下ろせるように”そんなチームKの姿を今日このステージで見せられていたらうれしい」。一切の妥協を許さない彼女とチームKが48グループを新たなステージに導いてくれると確信した。
(イシイ ヒデキ/Hideki Ishii)