剛力彩芽、時代劇の魅力は着物「和服で本当に生活したい」 龍馬の妻・おりょう役から学び

俳優の剛力彩芽が、映画『仁義なき幕末 -龍馬死闘篇-』(3月25日公開、橋本一監督)で坂本龍馬の妻・おりょうを演じる。作品は、主演の松田凌が坂本龍馬と龍馬にそっくりな現代を生きるヤクザの若頭・村田恭次の2役を演じ、幕末にタイムスリップした恭次の仁義なき戦いと数奇な出会いを果たしたおりょうを描く。剛力の演じるヒロイン・おりょうは強さとともに凛とした風を作品に吹き込んでいる。剛力におりょうの魅力と作品への思いを聞いた。

映画『仁義なき幕末 -龍馬死闘篇-』で坂本龍馬の妻・おりょうを演じる剛力彩芽【写真:荒川祐史】
映画『仁義なき幕末 -龍馬死闘篇-』で坂本龍馬の妻・おりょうを演じる剛力彩芽【写真:荒川祐史】

3月25日公開の映画『仁義なき幕末 -龍馬死闘篇-』でヒロイン・おりょう役

 俳優の剛力彩芽が、映画『仁義なき幕末 -龍馬死闘篇-』(3月25日公開、橋本一監督)で坂本龍馬の妻・おりょうを演じる。作品は、主演の松田凌が坂本龍馬と龍馬にそっくりな現代を生きるヤクザの若頭・村田恭次の2役を演じ、幕末にタイムスリップした恭次の仁義なき戦いと数奇な出会いを果たしたおりょうを描く。剛力の演じるヒロイン・おりょうは強さとともに凛とした風を作品に吹き込んでいる。剛力におりょうの魅力と作品への思いを聞いた。(取材・文=中野由喜)

「龍馬とおりょうの2人のシーンは穏やかなので、試写を見たときは、ああ、こんなに人が戦っているんだ、こんなに血が流れているんだと驚いて、思わず目を背けてしまうシーンも多かったです(笑)。お芝居については、龍馬が普段は何をしているか分からないぐらいの感覚でいようと思い、台本で他のシーンをあまり読み込まないようにして演じました。おりょうは龍馬さんと常に向き合っている人ですから」

 2017年に放送されたフジテレビ系特別ドラマ『私たちの薩長同盟』でもおりょうを演じている。今回が2度目のおりょう役。

「すごく好きなんです。おりょうのことを。いろんな作品でかっこよく描かれている影響かもしれませが、強いというイメージがすごくあり、そして凛としている印象です。坂本龍馬とは切り離せない関係性が幕末という時代にあるというのはすごい人。言いたいことをはっきり言っていた人なのかなとか、女性はいざとなったら強いのかなと、思わせてくれます(笑)。でもちゃんと男性を支えている。強さと芯の通った凛としたイメージがすごくあって好きです。この作品では龍馬を一途に真っすぐに見つめて支える女性を意識して演じました」

 剛力の演じるおりょうも肝がすわっているような落ち着きと強さ、そして龍馬への一途な思いがしっかり表現されている。好きなシーン、せりふを聞いてみた。すると、どこかで聞いたことのあるようなワードだった。

「おりょうが『龍馬さんの目はいつも遠い日本の未来を見ていましたのに』と言う場面、あのせりふは、龍馬にとっても、おりょうにとっても大事。龍馬にとっては核になる言葉ですし、おりょうは、日本の未来を見ている龍馬を見ていたい、好きなんだな、という気がします」

時代劇の魅力についても明かした【写真:荒川祐史】
時代劇の魅力についても明かした【写真:荒川祐史】

 大好きなおりょうから学びたいことはあるだろうか。

「演じたおりょうで言うと、あそこまでハッキリ言いたいことを言える感じがめちゃめちゃ、かっこいい。物事をハッキリ言うのは難しいこと。言い方もあるし……。相手のことを思って言っているからこそ、おりょうの言葉は強いし愛情も感じます。相手のことを思って物事をハッキリ言うことは大切だなと思いましたし、見習いたいと思いました。今回の作品では憧れの女性として演じました」

 作品をあらためてPRしてもらった。

「龍馬とおりょうさんの関係は時代に関係なく、すてきな関係だと思います。恋愛だけでなく人間としての関係もそう思います。映像の美しさとアクションシーンの迫力もあります。みんなのアクションはかっこいいです」

 最後に時代劇の魅力も聞くと意外な話になった。

「私、まず和服が大好きなんです。着物を着るだけでテンションが上がります。背筋がピッと伸びます。着ているときはシワになるのが嫌なので座りたくなくなります(笑)。あと、芝居を通じ、時代は違っても現代に通じることもあり、この気持ちは昔も今も同じで、日本人が持っている心だと感じることもあります。とにかく、私自身、和服で生活したいと本当に思っていますので、時代劇を通じて和服の魅力も皆さんに伝えたいと思っています。この作品では監督も衣装にこだわってくださり、毎シーン違う着物で登場しています」

 和服が大好きで、その魅力を伝えたいと語る表情は明るくにこやか。かわいさと大人の女性が同居しているようにも感じた。『仁義なき幕末』では剛力の着物にも注目だ。

□剛力彩芽(ごうりき・あやめ)1992年8月27日、横浜市生まれ。2007年テレビ東京系ドラマ『チョコミミ』で俳優デビュー。11年のテレビ東京系『IS~男でも女でもない性~』でドラマ初主演。そのほか13年放送のNHKの大河ドラマ『八重の桜』、フジテレビ系『ビブリア古書堂の事件手帖』など人気作に出演。舞台は16年の『祇園の姉妹』、21年『2つの「ヒ」キゲキ』。映画は13年公開の『清須会議』、14年『黒執事』、23年『仁義なき幕末‐龍馬死闘篇‐』など。現在、フジテレビ系『奇跡体験!アンビリバボー』のMCを務める。163センチ、血液型O。

衣装:季縁-KIEN-/季縁
スタイリング:津野真吾(impiger)
ヘアメイク:布施ほのか

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