【らんまん】神木隆之介、主人公に「遊び心」必要なワケ「ふざけていないと耐えられない」

俳優・神木隆之介が、主演を務めるNHKの次期連続テレビ小説『らんまん』(4月3日スタート、月~土曜午前8時、NHK総合ほか)の取材会に出席し、主演としての思いや役に向き合う姿勢、さらに妻役の浜辺美波ら共演者について語った。作品は江戸末期に生まれ、激動の時代に、草花を愛し、夢に向かって人生をまっすぐに歩んだ植物学者・槙野万太郎の生涯を描くオリジナル。神木が槙野を演じる。実在の人物である植物学者・牧野富太郎をモデルにするがフィクションとして制作する。

『らんまん』で主演を務める神木隆之介【写真:(C)NHK】
『らんまん』で主演を務める神木隆之介【写真:(C)NHK】

主演するNHKの次期連続テレビ小説『らんまん』4月3日スタート

 俳優・神木隆之介が、主演を務めるNHKの次期連続テレビ小説『らんまん』(4月3日スタート、月~土曜午前8時、NHK総合ほか)の取材会に出席し、主演としての思いや役に向き合う姿勢、さらに妻役の浜辺美波ら共演者について語った。作品は江戸末期に生まれ、激動の時代に、草花を愛し、夢に向かって人生をまっすぐに歩んだ植物学者・槙野万太郎の生涯を描くオリジナル。神木が槙野を演じる。実在の人物である植物学者・牧野富太郎をモデルにするがフィクションとして制作する。

 まずは主演として心掛けていることは何か尋ねた。

「遊び心です。一番、気を付けています。長丁場で全部真面目だけというのはきつい。楽しく進めていかないと、と思うんです。もちろん、真面目なシーンなどは気合を入れてやりますが、リハーサルやテストでは変顔をしたり、アドリブを入れたり、そうした遊び心が必要だと思っています。たとえばゲスト出演者の方が、軽やかでちょっと気楽な現場で良かったと思ってくれる状況を作れるのは主役です。そこは意識しています。第一に僕がふざけていないと耐えられないですから(笑)。僕がやってもらえたらうれしいことをできるだけやっていきたい。めちゃくちゃふざけて現場の皆さんが笑ってくれています」

 ヒロインの妻・寿恵子を浜辺美波が、万太郎の生家の酒蔵の番頭の息子・竹雄を志尊淳が演じる。ともに神木とは他の作品で共演経験のある旧知の仲。現場の雰囲気はどうか。

「楽しいです。初めてお会いした方もいますが、大半は過去に共演させていただいた方ばかり。特に志尊と浜辺は物語の中でもずっと一緒にいて、あうんの呼吸でなければいけない立ち位置の役。近くにいる信頼する2人は、僕にとって大きな存在で、演じる万太郎にも2人の役は大きな存在。そこはリンクしています。本当に志尊で良かった、浜辺で良かったなとすごく思います。2人は僕の扱いが慣れていますし(笑)」

 浜辺とは2019年公開の映画『屍人荘の殺人』で共演し、いいコンビネーションを見せていた。4年ぶりの共演。

「お互いドキドキするシーンでは照れます。『屍人荘の殺人』はコメディーなのでラブストーリーの感覚はありませんでしたが、今回は真面目に恋をして、信頼しあって結婚します。2人の真面目なシーンは初めてという気持ちがすごく大きいので、『屍人荘の殺人』では見られなかった新たな関係性、初々しさが出て楽しんでもらえると思います。エッジのきいた方で、すごく面白い方でもあるので、演じる寿恵子にどう自分の感覚を取り入れてやっていくのか楽しみです。映画では取材やイベントでも一緒に時を過ごしてきたので絆はあります。これから協力体制でやらないと乗り越えられないことも多々あると思うので共に頑張っていきたいです」

 もう少し詳しく浜辺の印象を尋ねた。

「将来が楽しみな妹という感じです。面白味があります。どこかツッコミたくなるんです。あと僕には分からないことも。本人は普通だと思っているようですが、僕の中には全くない表現方法や言葉の使い方をします。誰ともかぶらない唯一無二の浜辺美波という人間になっていくだろうなと思います。どんなに道を歩んでいくのかと楽しみです」

 万太郎が生まれた設定は江戸末期の高知。作品には坂本龍馬も登場する。

「僕もびっくりしています。この作品は牧野博士をモデルにしていますがフィクションでエンターテインメントですから、実は、会っていてもいいんじゃないか、という僕らの願望でもあり、すてきだよね、という思いです。2人とも教科書に載る人。大きな時代をつくった2人がつながって線が重なる瞬間があるのはロマンチック」

 万太郎を演じる際に意識していること、また、万太郎と自身の似ているところは。

「感受性が豊かで探求心の強いところをすごく意識しています。彼が今、何に興味があって、何に向かって突っ走っているかを表情豊かに分かりやすく演じようと思っています。何も隠せない、嘘をつけない人間。僕もそういう人が大好きなので、そう見えたらいいなと思います。僕と似ているところは、僕もオタクで、知らないことがあると知りたいと強く思うので、そこは一緒です。あとはお調子者。そこも一緒。分かりやすい人とも言われます。僕は隠しているつもりでも顔に出るようです(笑)」

 舞台となる高知県への思いも紹介した。

「目標としては高知の皆さんに喜んでもらえて盛り上げることができたらいいなと思います。作品を通して高知をいい場所だとか、興味を持ってもらえたら高知の皆さんに喜んでもらえるかなと思います」

 演じるのは植物学者。作品の影響を受け、植物に向き合う姿勢に変化はあるのか。

「花や植物を見ると話しかけたくなりました。今まではアスファルトを突き抜けて咲いている花を見ても、すごいね、きれいだねとしか思わなかったのが、今は『すごく命の力を感じる』『どのくらいかかった?その地面を突き抜けるのに』とか、話しかけたくなります」

 最後に視聴者にメッセージ。

「今回、ちゃんとテレビの前で準備をして見てくださいとは言いたくないんです。ながら見でも、声だけでもいいので気楽に見てほしいと思います。朝ドラは皆さんが朝の準備中に放送されている作品。ちゃんと見るというより、皆さんの日常の中に溶け込み、チラチラ見たり、日常音の中の一つが『らんまん』という作品であってほしい。そのくらい皆さんの日常のすぐ隣にいられる作品になれたらと思います。皆さんの中に溶け込み、楽しい気分だなと思ってもらえて、そっと皆さんの心に寄り添える作品になれたらいいなと思います」

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