VRで会議もパジャマ姿でOK VRアーティスト・せきぐちあいみも驚く進化
日々、技術の進歩が著しいVR(仮想現実)。さまざまな業界の最先端で利用、応用され、将来的には社会全体の流れを変えるとまでいわれている。そんな中、8月20日には、都内で「VRが変える これからの仕事図鑑」(光文社)の発売イベント記者会見が行われたが、一風変わった演出でインパクトを与えた。

仮想現実が現実の生活の中心になる日がやって来る
日々、技術の進歩が著しいVR(仮想現実)。さまざまな業界の最先端で利用、応用され、将来的には社会全体の流れを変えるとまでいわれている。そんな中、8月20日には、都内で「VRが変える これからの仕事図鑑」(光文社)の発売イベント記者会見が行われたが、一風変わった演出でインパクトを与えた。
著者はテレビ東京VTuberドラマ「四月一日さん家の」、デヴィ夫人YouTuberプロジェクト「デヴィ夫人- Lady. Dewi Channel」など、話題のプロジェクトを手掛けてきた赤津慧氏。ゲストにはVRアーティストのせきぐちあいみが登場した。
従来、本の宣伝は書店店員によりメモでお勧めポイントが書かれたり、著者自身がトークやサイン会などを行い、販促を促すものだった。ところが、今回のプロモーションに、こうした工夫は前面に見られない。「業界初!VRを使った本の販促をやります!」とタイトルづけられ、販促においてもVRが主役となった。
本の隣に置かれるのはナゾの黒い箱。画面をのぞき込むと、女性のVTuberと赤津氏のアバター(分身)が空間に浮かび上がり、商品の説明を始める。本の見どころが手に取るように分かり、これまでとは全く異なる本の宣伝が読者を引き付ける仕組みになっていた。実際、箱は本とともに一部の本屋に置かれ、プロモーションの役割をこなすという。ホログラム(空中映像技術)を巧みに活用した陳列となる。
赤津氏によれば、開発に要した時間はたったの1日。せきぐちは「あ、なるほど。へぇ~。ここにモニターが浮かんでいるように見える。赤津さんの顔が浮かんでて、こっちに話しかけている感じです」と驚き、食い入るように見つめた。赤津氏は「初音ミクのコンサートライブとか情報だけは聞かれる方は多いと思うんですけど、基礎技術は同じです。光の屈折を利用して空間に映像を浮遊させているような表現を行っています。ホログラムの機材さえ揃っていれば、そこまでプログラミングをしないとできない表現ではない。ただ、見た目のインパクトはあります」と説明した。

仮想現実が現実の生活の中心になる日がやって来る
このようなVRを使った技術革新は、今後、日本の社会のいたるところで見られるようになるという。
せきぐちは「会議もVRでやる時もあります。スカイプで話すほうが顔の表情が見れていいと一見思うじゃないですか。でも、アバターで同じ空間に入っていると、ここに存在するっていう感じが強い。仮想の空間の会議室なんですけど、結構、(直接)話しているに近しい。個人的にお化粧しなくていいっていうのもめちゃ楽です。自分のアバターの設定を3Dスキャンした完璧な状態の私にしておけば、全然パジャマで参加している時とかありますね」。
赤津井氏も「企画会議する時は、VRの空間で話していたほうがシンプルに楽しい。これからの働き方にVRがどんどん追加されていく。例えば、建築業界の営業の人の働き方も、設計図で説明するんじゃなくて、VRで建てる家を体験していただいて、家を買っていただいたりとか(変わる)。モデルハウスを作るコストをかけずに、CGでバーチャル体験で家を建てた体験をしていただける」。VRのターゲットは若者だけではない。「介護施設や病院で、歩けないおじいちゃん、おばあちゃんに、外に出た仮想体験をしていただいたり、昔の思い出の場所に連れていくようなVRサービスなども、実際事業として出てきている」。確かに便利だ。
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