賞金総取り「マネーファイト」、元RIZINファイター惨敗 KO決着続々に“伝説の喧嘩師”「リアルな現金が動く」

勝者が賞金を総取りする新格闘技イベント「マネーファイト」の第2、3回大会が23日、大阪キックT.B.NATION(大東市)で行われ、元RIZINファイターが壮絶なKO負けを喫した。

元RIZINファイター・江畑秀範(左)がマネーファイトに挑んだ
元RIZINファイター・江畑秀範(左)がマネーファイトに挑んだ

全日本テコンドー選手権12連覇の猛者が… 5万超賞金逃す

 勝者が賞金を総取りする新格闘技イベント「マネーファイト」の第2、3回大会が23日、大阪キックT.B.NATION(大東市)で行われ、元RIZINファイターが壮絶なKO負けを喫した。

 同イベントは1月に旗揚げ。各試合前に両選手が試合への思いをマイクアピールした後、観客からカンパを集めて“マネーボックス”に集金。ゴングが鳴って、勝者が賞金を総取りするという単純明快なルールだ。

 旗揚げ戦の反響は大きく、この日は午前の部、午後の部で計7試合が行われた。午前の部のメインイベントに出陣したのは、全日本テコンドー選手権12連覇でRIZIN参戦経験もある江畑秀範だった。強みの足技が使えないボクシングルール(3分3R)で、元キックボクサーのMASAと対戦。198センチの長身から繰り出す“摩天楼パンチ”で1Rにダウンを奪ったものの、2Rにダウンを奪われ、TKO負けとなった。

 試合にかけられた賞金は5万2400円だった。敗者にファイトマネーは出ないため、江畑にとっては厳しい現実。

 それでも大会の盛り上げに一役買った江畑は「今回は足技が使えない不利な状況の中、自分の試練と思って受けました。これからもテコンドーをベースにどんなルールでも打って出ていきたい。自分の得意なルールだけじゃなく、目の前のチャンスを受けて立っていきます」と再起を誓った。

 大会を主催する“伝説の喧嘩師”アンディ南野は、「かっこいいヤツやなと思いましたね。人って得意な分野で勝負しがち。世界に通じる足技を封印して、挑んだ気迫は評価したい。あのハングリー精神を持っている人は少ない。今後も大いに期待しています」と、奮闘を称えた。

 大会全体では7試合中、6試合がKO決着した。タイヤに片足ずつ突っ込んで20秒間殴り合う延長戦のタイヤクラッシュも2回行われた。賞金額の最高は1試合あたり8万円超にのぼった。「マネーファイトの面白いところは友達とか仲間が『お前、頑張れよ!』って入れたお金がすべて相手に持っていかれるところ。リアルな現金が動くから、KO率がむちゃくちゃ高い」と総括した。

 次回は3月21日に同会場で予定しており、出場選手を募集中だ。「まだまだ形はおぼろげですけど、マネーファイトのシステムを確立していきたい。格闘家たちの活躍する場所は少ないのが現状。恩がある格闘界のファンを少しでも増やしていける大会になればいいと思います」と、アンディは語った。

次のページへ (2/2) 【写真】「マネーファイト」ダイジェスト
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