女優の有村架純が23日、Netflix映画『ちひろさん』初日舞台あいさつにメガホンをとった今泉力哉監督とともに出席した。

　元風俗嬢のちひろが、とある海辺の小さな町のお弁当屋で働きながら、さまざまな人と交流する姿を描く。有村と今泉監督のタッグは、CM撮影で一緒になることもあったが、作品としてはWOWOWのオリジナルドラマ『有村架純の撮休』以来、2度目となる。

　今泉監督の印象を聞かれると、有村は「『撮休』のときは2日間しかなくて、あっという間に終わってしまった。今泉さんは『長回しする方なんだ』ということしか分からなかった」と回顧し、「きっと『ちひろさん』も長回しあると思っていたら、意外としっかりとカットがあった。いろんなアングルで撮影して、今泉さんは自分の中でたくさんの可能性を持っておきたい方なのかなって思いました」と改めた。

　今回、演じたちひろ役について有村は「ここまで役に近づけない、近づけさせてもらえない役どころは初めて。近づくと離れて磁石のようなくっつけない感覚が最後まであった」と約との距離感に苦悩したという。しかし、今泉監督は「他の作品とそんなに差があったんだ。思いっきり掴んでいる役ではないにしても、現場では“ちひろさん”でしたよ。そんなに遠くない」と称賛していた。

　本作はNetflixで配信されるが、劇場でも公開される。この日の舞台あいさつはミニシアターで行われ、有村は「久々にこのようなアットホームな劇場の舞台あいさつで、初心を思い出しました」とにっこり。

　また、「演じる上では『Netflixだから、映画だから』と分けて考えていなかった」といい、「劇場で鑑賞すると特別な空間で非日常的な気持ちを味わえる。特別な2時間半を過ごせるのかな。Netflixだと何度でも見返せて、役に好きな時に会える」とそれぞれの利点を紹介していた。