米で新型コロナ治療へ期待される薬を盗んだ男が起訴 総額72万円分の処方薬、地元紙伝える
米カリフォルニア州の調剤技師がドナルド・トランプ大統領が新型コロナウイルスの治療薬となる可能性を示している抗マラリア剤と抗生物質を大量に盗んだ罪で起訴された。米紙「ロサンゼルス・タイムズ」が伝えている。
2種の薬の併用は「毒性の可能性がある」としてアメリカ国立衛生研究所は懸念
米カリフォルニア州の調剤技師がドナルド・トランプ大統領が新型コロナウイルスの治療薬となる可能性を示している抗マラリア剤と抗生物質を大量に盗んだ罪で起訴された。米紙「ロサンゼルス・タイムズ」が伝えている。
日本ではインフルエンザの治療薬であるアビガンなどが新型コロナウイルスへの効果が期待される薬として投与されている。米国では、一部のヨーロッパの医師たちがマラリア治療薬のヒドロキシクロロキン錠剤とアジスロマイシンの併用が治療に役立つとして注目し、これにトランプ大統領も賛同している。しかし、アメリカ国立衛生研究所はその薬の組み合わせは「毒性の可能性がある」として併用しないように勧めている。
いまだ安全な治療薬となるかは不透明ではある2種の薬だが、米カリフォルニア州トーランス在住の35歳、クリストファー・アグスティン氏がヒドロキシクロロキン錠剤700超とアジスロマイシンを盗んだとして起訴された。
同紙は「2件の第2級窃盗罪と950ドル(約10万円)を超える盗品を隠した罪で今週起訴された」と伝え、この事件を担当するマイケル・ファーン検事によるとその内、処方薬は6700ドル(約72万円)分になると語っている。
実際に治療薬として安全に使用できるかも不確かな薬品を盗んだ疑いのアグスティン氏は「全ての罪で有罪となると、彼は最大4年4か月の実刑を受ける可能性がある」となるようだ。