岩手の妊婦受け入れ拒否が波紋…「里帰り出産」報道に対する誤解も

千葉から岩手に帰省していた妊婦が17日に破水して緊急搬送されたものの、2つの病院に受け入れを断られたことがネット上で物議をかもしている。

「病院側が責められるべきではない」

 千葉から岩手に帰省していた妊婦が17日に破水して救急搬送されたものの、2つの病院に受け入れを断られたことがネット上で物議をかもしている。

 妊婦の受け入れを断ったのは、県立磐井病院(一関市)と県立中部病院(北上市)。新型コロナウイルス感染を防止するための「里帰り出産」の条件をこの妊婦が満たしていなかった。

 妊婦は別の病院でPCR検査を受けた後に帝王切開で出産し、母子ともに健康だという。

 一方で、ネット上には病院側を擁護するコメントも多く上がっている。

 一部報道によると、妊婦は「里帰り出産」のために帰省したのではなく、出産そのものは千葉で行う予定だったという。

 しかし、多くのネット記事では「千葉で出産予定」との記述が少なく、読者に“里帰り出産を断られた“との印象を与えた。テレビ報道でも「里帰り出産で受け入れ拒否」との見出しが踊った。

 里帰り出産であれば産院は決まっており、破水して救急搬送という選択はそう多くはない。自分でタクシーを呼ぶか、自家用車というのが一般的だ。

 コロナで緊急事態宣言が出され、不要不急の外出自粛が続いている。特に首都圏から地方に帰省することには注意喚起がなされている。妊婦は不運だったというしかないが、出産間近の帰省はただでさえ、リスクがつきもの。

 ネット上には 「妊婦見捨てる岩手県!」「『妊婦のたらい回し』状態にある事が問題」「里帰りしなくてはならなかった理由があったんだと思います」と妊婦をかばう声のほか、「妊婦側が無計画でこんな時期に帰省してたならそれは病院側が責められるべきではない」「岩手に対する誤解を招く報道は止めてくれ」などの反応も上がっている。

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