舌がん除去手術から4年 堀ちえみ、56歳誕生日に笑顔と涙の復活ライブ「生きていて良かった」

2019年2月に口腔(舌)がん除去手術を受けた歌手の堀ちえみ(56)が誕生日の15日、約6年ぶりのワンマンライブを東京・かつしかシンフォニーヒルズで開催した。「Chiemi Hori 40thプラス1 Anniversary Live~ちえみちゃん祭り2023~」と題し、満員の約1300人を前にシングル全21曲を中心したステージを展開。“復活”を印象付けた。

ワンマンライブのステージで歌声を披露した堀ちえみ
ワンマンライブのステージで歌声を披露した堀ちえみ

2019年2月に舌の6割を切除し、太ももの組織を移植して再建

 2019年2月に口腔(舌)がん除去手術を受けた歌手の堀ちえみ(56)が誕生日の15日、約6年ぶりのワンマンライブを東京・かつしかシンフォニーヒルズで開催した。「Chiemi Hori 40thプラス1 Anniversary Live~ちえみちゃん祭り2023~」と題し、満員の約1300人を前にシングル全21曲を中心したステージを展開。“復活”を印象付けた。

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「ちえみ~!」。堀は親衛隊の声援を受け、必死に歌い続けた。手術の影響で聞き取りづらい箇所もあったが、「一緒に歌ってください」の呼び掛け通り、ファンがそれを補った。

 ライブ前、堀は「『生きていて良かった』とやっと思えます」と言った。手術を受けた4年前には、想像できなかったワンマンライブだったからだ。診断はステージ4の舌がん。左首のリンパ節にも転移しており、11時間に及ぶ手術で、頸部リンパ節や舌の6割を切除した。舌は太ももの組織を移植して再建。約2か月後には、新たに初期の食道がんが発見され、内視鏡による切除手術を受けた。

 翌20年1月には仕事を再開したが、言葉がままならず、ステージ復帰までは遠い道のりだった。だが、家族をはじめ、多くの支えを受けてここにたどり着いた。

「家族、ファン、医療従事者の皆さん、言語聴覚士の先生、ボイストレーナーの先生、体、メンタルの面でも支えていただきました。本当に皆さんに感謝です」

 がんは通常、「5年で再発しなければ完治」とされているが、堀は医師から既に「再発の心配はありません」と伝えられているという。手術後は死を意識する日々が長く続いたようで、「今年1月、(7人きょうだいで末っ子の)娘の成人式を見届けられたことも夢のようでした。その上、1人でステージに立てて歌えるなんて……。皆さんのお力添えがあったからです」と話すと、目から涙がこぼれた。

 それでも、ステージのエンディング前までは涙をこらえ、笑顔を続けた。理由は「手術の影響で泣いてしまうと、立て直すのに時間がかかるから」だった。堀が10代の頃から支え続けた親衛隊たちは、この日の朝からホール近くでコール練習を重ねていた。それを知ると、堀は感謝を込めて言った。

「気合入ってますね~。ありがたいです。どんな時でも支えてくださいましたし、私にとっては『推しの神様、誇りです』」

 会場には家族の姿もあった。15歳から駆け抜けたアイドル時代。56歳になった堀は、「あの頃の自分を抱きしめる思いで歌いたい」と話していた。復活ライブはこれで終わりではなく、4月7日には地元大阪のフェニーチェSACAYで公演。さらには「ちょっとずつ、皆さんのもとへ行きたいです。これでいいと思わないで、生きるために欲を出していきたいです」と言い、全国ツアーへの意欲も示した。

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