【舞いあがれ!】横山裕と福原遥の舞台裏 制作統括「すごく優しいお兄ちゃんのよう」

女優・福原遥がヒロイン・岩倉舞を演じるNHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』(月~土曜、午前8時)。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。

舞の兄・悠人を演じる横山裕【写真:(C)NHK】
舞の兄・悠人を演じる横山裕【写真:(C)NHK】

舞の兄で投資家の岩倉悠人を熱演

 女優・福原遥がヒロイン・岩倉舞を演じるNHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』(月~土曜、午前8時)。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。

誰もがアッと驚く夢のタッグ…キャプテン翼とアノ人気ゲームのコラボが実現

 7日に放送された第88回では、これまで家族と距離を置き、つっぱった雰囲気のある舞の兄・悠人(横山裕)が、投資家として大きな間違いを起こし、心も名声もどん底に沈む様子が描かれた。その後、けんかばかりしていた亡き父・浩太(高橋克典)のノートを読み、父の悠人への思いを知り、反省し、遺影の前で涙を流す姿が描かれた。8日放送の第89回では母の体を気遣う素直で優しい姿もあった。横山はドライな面とにじみ出る優しさを巧みに表現した。NHKの熊野律時氏が取材に応じ、横山の魅力を語ってくれた。

「悠人は、半分は横山さんが作ってくださったキャラクターのように思っています。悠人は表現するのが難しいキャラクター。話す言葉など表面上はドライですが根底には家族に対する思いがしっかりある人。不器用な中にも家族への愛がにじむ。家族とのちょっとした距離や行き違いの中ににじむ、本当は分かり合いたいし、分かってほしいし、分かりたいと思っているけど、家族でも難しいことがあるという繊細な部分を的確に表現してくださっています。横山さんでなければ、悠人はここまで深みのあるキャラクターにはならなかったかもしれません。悠人を理想的な形で具体的に表現してくださっていると思います」

 舞の兄役として現場での福原との関係はどうだろう。

「横山さんは本当に優しい方で、福原さんのことをとても気遣っています。福原さんは、横山さんから『ヒロインは大変だから、気になること、悩んでいることなど何でも言ってね』と声をかけていただいていると話していました。現場で見ていてもすごく優しいお兄ちゃんのように感じます。悠人と舞の、表面上は違っても根っこの部分では実は仲が良く、気持ちはつながっているという部分を、横山さんと福原さんの関係性を踏まえた上で表現していただいているように思います」

 第88回では悠人が雨の公園でずぶぬれの状態で倒れているシーンがあった。

「悠人が投資家として今まで積み上げてきたことを自分でひっくり返してしまった気持ちを雨の中で倒れていることで、象徴的に表現されていると思っています。ずぶぬれになるシーンですが、横山さんは、ちゅうちょなく演じてくださいました。いいシーンになったと思います」

 悠人がインサイダー取引事件を引き起こすことを描く必要性も尋ねた。

「一生懸命にやっていても、うまくいくこともあれば、いかないこともあることを、このドラマでは、いろんな登場人物を通して描いてきました。次に進むために立ち上がる時、どういうふうに決断をするのか、誰と関わることで立ち直れるのかをしっかり描くことを、このドラマが大事にしている部分。悠人は、ケンカ別れしたまま父を亡くしました。父が言っていたことって何だろうと1度立ち止まって深く考える機会として大きな失敗であるインサイダー取引を入れています。悠人自身、自分はこういう失敗はしないと思っていたことをやった形。悠人が自分と向き合い、家族との関係も根っこから問い直す機会になるのがこの事件。ここから悠人がどう変わっていくかが大事なポイント。楽しみにしてほしいです」

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください