【どうする家康】オープニングアニメに粋なダジャレ、視聴者興味津々「第5話見て納得」
嵐の松本潤が主演するNHK大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)の第5話「瀬名奪還作戦」が5日、放送された。本多正信役の俳優・松山ケンイチと忍者の頭領・服部半蔵役の同・山田孝之が初登場したことで「ぜいたく過ぎるキャスティング」と視聴者を沸かせた。一方で、オープニングのアニメーションに登場した「鶏」と「銭」にはNHKによる驚愕のダジャレが込められていた。
「裏干支」も関与か ウサギの家康と相性が良いのは「トリ」
嵐の松本潤が主演するNHK大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)の第5話「瀬名奪還作戦」が5日、放送された。本多正信役の俳優・松山ケンイチと忍者の頭領・服部半蔵役の同・山田孝之が初登場したことで「ぜいたく過ぎるキャスティング」と視聴者を沸かせた。一方で、オープニングのアニメーションに登場した「鶏」と「銭」にはNHKによる驚愕のダジャレが込められていた。
(以下、ドラマの内容に関わる記述があります)
「今川を滅ぼす」と信長(岡田准一)に約束した元康(松本潤)は、その前に駿府に捕らえられている妻の瀬名(有村架純)を取り戻そうと決意。家臣たちの反対を押し切り、イカサマ師と呼ばれ嫌われている本多正信(松山)の妙案に望みを託す。正信は伊賀忍者の服部一党を使い奪還作戦を企てるが、頭領の服部半蔵(山田)は過去の失敗ですっかり自信喪失、人と目を合わすことすらできなかった。駿府に潜入した正信と半蔵は極秘作戦を遂行するが、思わぬところから情報が漏れており、服部一党は待ち構える今川勢の返り討ちで大量の戦死者を出してしまった……。
このような展開となった第5話のオープニングを確認してみると、驚くべき仕掛けがあった。『大河ドラマ』と書かれたタイトルロゴが現れると文字の上に鶏が、下に銭が描かれている。鶏がくちばしで数回突っつくと銭がポロポロと落下し、数えると計8枚となっていた。この鶏は劇中に登場した本田正信が鶏を飼っていたこと、後に鷹匠として徳川氏に仕えたという史実を反映している。一方、銭は同じく劇中で正信が銭を与えた相手……、それは半蔵だ。つまり、嫌われ者の正信が、忍者集団服部一党の頭領である半蔵に銭を与えて瀬名奪還作戦に参加させる、という第5話のストーリーが凝縮されていたのだ。さらに驚愕すべきは鶏が生んだ銭が計8枚だったこと。「8」+「鶏(トリ)」で「ハチ・トリ」→「服部」となる。まさに遊び心満点のダジャレだ。
今後、正信は徳川氏の重臣として要職を歴任していくが、そのサクセスストーリーはまさに「金(=銭)の卵を産む鶏」。鶏にちなんでさらに言うと、「鳥目(ちょうもく)」という言葉は円形方孔で鳥の目に似ていることから金銭の異称として使われていた。こうした意味も込められているとしたら二重、三重のダジャレというほかない。
興味深いのは、元康(=家康)の干支が表向きのトラではなくウサギだったとされていること。干支は子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)の12種類だが、それぞれ相性があるといわれている。干支を時計の表示のように並べると卯年(ウサギ:3時)の正反対(裏干支、向かい干支)は、何と酉年(トリ:9時)なのだ。正反対の性格だが、互いを補い合って相性が良いという。裏干支は幸福を招く縁起の良いアイテムで、子どもの七五三の着物に裏干支の刺繍を入れる風習もあった。実際には正信は天文7年(1538年)生まれ、戌年とされているが、劇中では「トリ」を強調することで、元康とのシナジーの良さを強調しているようだった。
ネットには「第5話見てそういうことと納得」「本多正信と鶏…鶏に銭の意味はこれだったのね」「銭を生む鶏。何かと役に立ちそうな予感」「本多正信が鷹匠ではなく鶏を飼っているのってわざとよね」などといった視聴者の考察が多数寄せられている。
次回の第6話「続・瀬名奪還作戦」は12日放送予定。