ドラマや舞台にも多数出演 声優・宮野真守「表現者として楽しくてしょうがない」【女神の教室】
声優の宮野真守が検察官役として出演中のフジテレビ系月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』(読み:テミスのきょうしつ)の取材会に出席し、自身が演じる横溝太一という人物像や役者として演じることへの思いを明かした。
第3話では法廷に立つシーンが放送された
声優の宮野真守が検察官役として出演中のフジテレビ系月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』(読み:テミスのきょうしつ)の取材会に出席し、自身が演じる横溝太一という人物像や役者として演じることへの思いを明かした。
本作は、裁判官で実務家担当教員の主人公・柊木雫(北川景子)と取り巻く人々が自身の価値観をぶつけ合いながら、法曹界のあり方を問うリーガルエンターテインメント作品。柊木は「人を知らなければいい法律家にはなれない」をモットーに、ロースクールで「法」だけでなく「人」を学ぶ授業を展開する。“司法試験合格”という目先のゴールばかりにとらわれるロースクールの現実に、新風を巻き起こしていく。
1月23日に放送された第3話で、検事として法廷に立つシーンが放送されると、大きな反響を呼んでいた宮野。演じる横溝は、柊木のロースクール時代の同期で現在は東京地検公判部所属で裁判員裁判の公判を担当する検事だ。温厚な性格で柊木とは真反対だが、裏表ない彼女を友人として尊敬している。そんな役柄について「ある意味では感情に流されやすい人だと思います」と一言。続けて、「何を根本に検事という仕事に向き合っているかを考えたときに、人の気持ちを感じ取れるからこそ“流されないように”被告人と向き合って、自分のポリシーを貫くという芯が通った強さを感じますね。その真っすぐさには共感しますし、自分も信じる道を貫き通したいなって思わせてくれる役です」と印象を語った。
また、本作では“効率”が1つのテーマになっているが、宮野は「(効率の良し悪しの)その間の、1番難しいと思うところを目指したいと思いますよ(笑)。効率的だけでもダメだし、非効率すぎてのんびり屋さんでも困っちゃうじゃないですか。でも、僕はどっちなんだろう……。すごくせっかちなときもありますし、効率が悪いところもあります。僕は本を読むのが苦手で、1行1行想像していかないと次の行に進めないんです。このお仕事をやる上で、非効率さが重要なイマジネーションにつながるんですけど、やっぱり時間はかかりますよね」と自身を分析。
声優として多数のアニメや映画に出演する宮野は、ここ数年でドラマへの出演が増えている。演技の仕事でもお芝居の面白さや奥深さを感じていると話し、「用意する感情は同じなんですけど、アウトプットの仕方が明らかに違いますね。自分の想像力と経験値がすごく上がって、表現がどんどん広がっているなって思うんです。現場で『あ、今の俺にはこれができないのか』って迷うんです。でも、それが表現者としては楽しくてしょうがないですね」と笑顔を見せた。
一方で、クセの強い役柄が多いという声には「なんだと!? (検事役は)宮野っぽくないですか? いろいろやってるんだぞ(笑)」とアピール。さらに「(横溝という)温厚な役だからではなく、法廷のシーンで弁論したり被告人に対して話すところは、横溝の本質を見せたいなっていう思いがあったので、言葉やまなざし1つをすごく意識しました。責めるでもなく、さとすでもなく、本質に寄り添うっていう塩梅が難しかったです」と第3話の法廷のシーンを振り返った。
本作でロースクール時代の同期を演じる北川と佐藤仁美とのシーンについては「飲んでばっかりいます(笑)。3人でしゃべっていると笑いが絶えないです」としながらも「柊木先生が同期との時間をすごく大事にしていて、それを学生たちに伝えようとしているんです。柊木先生も完ぺきではないので、心が乱れたときに安らぎとしても仲間がいるっていうのがどれだけ大事かみたいな。今回のドラマのなかでも大事なシーンを担わせてもらっているなって」と3人でのシーンにも重きを置いていることを明かした。
さらには「ロースクールで出会ったみんなも卒業して、自分の道を見つけて、離れ離れになるとは思うんです。でも、僕も高校時代の友達ともなかなか全然会えていなくても、久しぶりに会うとすぐ当時に戻るんですよね。はしゃいで笑い合った仲間との時間が自分の支えになっています。この作品見ていても、学生たちにとって宝になればなと。思春期に経験したことは永遠なので、いろんな感情を抱いてほしいなって思いますね」と加え、本作がドラマのサブタイトルにも入っている「青春」の物語でもあることを示唆した。