俳優の常盤貴子が28日、都内で行われた主演映画『あつい胸さわぎ』（1月27日公開）の公開記念舞台あいさつに登壇した。撮影にまつわるエピソードを和やかに展開した。

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　本作は、演劇ユニット「iaku」の横山拓也氏が作・演出を務め、各所で話題を呼んだ舞台を、上海国際映画祭アジア新人賞を受賞したまつむらしんご監督と『凶悪』（2013年）で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した脚本・高橋泉とのタッグで映画化。常盤と吉田美月喜（よしだ・みづき）がW主演を務める。“若年性乳がん”と“恋愛”をテーマに、揺れ動く母娘の切実な想いを繊細さとユーモアをもって描く。常盤は、吉田演じる主人公・武藤千夏の母親・昭子を演じた。
　
　吉田は、常盤と共演した本作のファーストカットを振り返って「常盤さんがお母さんで、親子みたいに近い距離でいなきゃ違うなと思っていたので、そういう風にできるかドキドキしていたけど、常盤さんが、ちゃんと身近な関西のオカンでいてくれた。その声を聞いた途端に、千夏の役がスッとイメージできた。一番始めのシーンをご一緒できたのがすごく大きかった」と感謝。すると常盤は「関西のオカンって（笑）！ それは衝撃。でも普段の私がそうなんだろうな。嬉しい」とほほ笑んだ。
　
　吉田はさらに「和歌山での撮影の最終日に、地元の市場で魚を売っていて、常磐さんと一緒に歩いて見ていて『シラス好きなんです～』と話していたら、後日、家にけっこう大きいダンボールが届いた。開いたら、常磐さんが魚を送ってくださった。こんな風にしてくださる気持ちも嬉しかったですし、常磐さんが『家族で食べてね』と私だけじゃなくて、私の家族のことも考えてくださったのが嬉しかったです」と話すと、常盤は「すみません、オカンっぽい」と照れ笑い。

　まつむらしんご監督は「常盤さん、市場でものすごい、尋常じゃないくらい魚買ってた」と暴露。常盤は「あの日、東京に戻ったんですけど、夜戻ってそこからさばいたりしてすごい大変だった」と明かし、「深夜に魚さばいてすごい大変だったけど楽しかった。新鮮で美味しかったです」とニッコリ。続けて「でも（吉田には）そこのじゃないものをたぶん送っている」と大笑いした。

　常盤はまた、「ここまで若いチームは初めてだった。今回は新鮮だった。まぁ～、皆さん褒め合う」とびっくり。「キャスト同士もすごい褒め合う。普段の会話からポジティブな会話が多い。『なんて平和なんだろ?！』と思った。監督が『今のカット良かったよ～！』とカメラマンを褒めたら、『俳優さんがいいですから！』とカメラマンが言う。連鎖がずっと（続く）。ポジティブな温かい現場だった。私はそれをニヤニヤしながら聞いていた」と振り返り、「なんか……住んでる星が違う？」と目を丸くしていた。

　舞台あいさつには佐藤緋美、石原理衣も出席した。