チリ政府が新型コロナ「免疫パスポート」を発行へ 所持者は規制免除、医師は懸念示す
新型コロナウイルスが世界で猛威をふるい、各国では甚大な被害を受けている。いまだ新型コロナウイルスの免疫については不明瞭な部分が多いが、その中でチリ政府が世界で初となる「免疫パスポート」を発行する計画を実施すると発表した。米紙「ワシントン・ポスト」が報じている。
チリではこれまでに新型コロナ感染者数は1万500人、死亡者は139人となっている
新型コロナウイルスが世界で猛威をふるい、各国では甚大な被害を受けている。いまだ新型コロナウイルスの免疫については不明瞭な部分が多いが、その中でチリ政府が世界で初となる「免疫パスポート」を発行する計画を実施すると発表した。米紙「ワシントン・ポスト」が報じている。
チリ政府は20日(日本時間21日)、医師たちが懸念を示す中、世界で初となる「免疫パスポート」を発行する計画を実施すると発表した。これは新型コロナウイルスから回復した人々が仕事に復帰することを許可するカードとなるようだ。
チリではこれまでに新型コロナ感染者1万500人、死亡者139人となっており、セバスティアン・ピニェラ大統領が3月に非常事態宣言を発令していた。保健省のポーラ・ダーザ次官は「4600人超の人が新型コロナから回復し、カードを受け取ることができる」と語り、カード保持者はロックダウンなどの規制から免除されるようだ。
また、新型コロナから回復した人以外は抗体検査を受け、判断される。詳細はまだ固まっていないが、政府はカードが「大変高い確率で」感染しない人に発行されるとしている。
一方で、記事では20日(同21日)以前に、「このウイルスに長期的な免疫が存在するのか分かっていません。我々は政府に方針の見直し、実施する前に話し合いに専門家も参加させることを求めています」とクリストバル・クアドラード医師が懸念を示したコメントをを紹介している。
チリ政府は感染のピークはまだだと警告しており、ピークの第1派は5月。6月にも第2派があるかもしれないとの見解を示している。