【舞いあがれ!】制作統括が明かす山下美月の魅力「丁寧にお芝居をしていただいてます」

女優・福原遥がヒロイン・岩倉舞を演じるNHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』(月~土曜午前8時)。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。2月1日に放送された第84回では、山下美月が演じる舞の幼なじみ・望月久留美が婚約者の医師・八神蓮太郎(中川大輔)と破局する展開が描かれた。山下は婚約した直後の幸せいっぱいの久留美と、状況が一変した久留美を演じ分け、また、定職に就けない頼りない父・佳晴(松尾諭)との深い父娘愛も巧み演じた。NHKの熊野律時氏が取材に応じ、山下の魅力について語ってくれた。

岩倉舞(左=福原遥)と話す望月久留美(山下美月)【写真:(C)NHK】
岩倉舞(左=福原遥)と話す望月久留美(山下美月)【写真:(C)NHK】

舞の幼なじみの看護師・望月久留美を熱演

 女優・福原遥がヒロイン・岩倉舞を演じるNHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』(月~土曜午前8時)。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。2月1日に放送された第84回では、山下美月が演じる舞の幼なじみ・望月久留美が婚約者の医師・八神蓮太郎(中川大輔)と破局する展開が描かれた。山下は婚約した直後の幸せいっぱいの久留美と、状況が一変した久留美を演じ分け、また、定職に就けない頼りない父・佳晴(松尾諭)との深い父娘愛も巧み演じた。NHKの熊野律時氏が取材に応じ、山下の魅力について語ってくれた。

「山下さんは、不器用な父が娘のために何とかしてあげたくてジタバタする気持ちを受け止める久留美をすてきに演じてくれたと思います。定職に就いておらず、頼りない父であっても大事な存在だということをきっちり伝えてくれました。りりしく、1本筋の通った女性、その力強さをしっかり表現してくれました。とてもすてきな久留美になっていると思っています」

(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)

 久留美が八神の親に結婚を反対されたが、その主な要因は父・佳晴(松尾諭)が定職に就いていないこと。第84回では娘の足を引っ張りたくない父は八神が世話してくれた会社に就職しようとするが久留美は反対する。結局、八神と破局した。久留美は娘の幸せを願う父に「私、今でも十分、幸せ」「全然、後悔していない」と涙をこぼした。「これからもお父ちゃんはお父ちゃんなりに頑張ってくれたら、それでいい。それが、私が一番望んでいること」と語った。父を大事に思う娘の気持ちが伝わる場面だった。熊野氏にも印象に残る場面だったようだ。

「きちんとお父さんの思いを受け止めた上で、自分の決断をはっきり伝える力強さは、山下さんが本来、持っている資質とピッタリ合って、潔い感じのニュアンスが出て良かったと思います」

 熊野氏は舞たち幼なじみと接する演技についても評価した。

「きちんと関係性を踏まえて演じていると思います。ちょっとした変化も丁寧に演じていただけています」

 舞台裏の山下の様子はどうだろう。

「すごくまじめで一生懸命にやる方なので、丁寧にお芝居をしていただいていますし、気さくに共演者の方ともおしゃべりしながら、いい感じの関係性、雰囲気を作りながらやっているので、楽しんで演じている印象があります。リラックスして取り組みつつ、大事なところはきちんと自身で確認する。プロフェッショナルという感じで取り組んでいると思います」

 役を離れても山下は父親役・松尾と仲良しのようだ。

「松尾さんも気さくな方なので、ボケたりツッコんだりしながら、父娘関係を演じる上で、いい感じでキャッチボールができているようです。山下さんは、松尾さんを見ると『ほんとにもう、という感じで、かわいく見えちゃう』と話していました」

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