STU48福田朱里がフェス主催にこだわったワケ 周囲に示した夢を叶える“道しるべ”
瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ「STU48」の1期生で、副キャプテンを務める福田朱里が、メンバーでは初となる主催フェス「フクフェスVol.1」(昼・夜の部)を14日に地元・香川県で開催した。
自ら出演交渉まで担い、計7組のアーティストを地元・香川へ招待
瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ「STU48」の1期生で、副キャプテンを務める福田朱里が、メンバーでは初となる主催フェス「フクフェスVol.1」(昼・夜の部)を14日に地元・香川県で開催した。
瀬戸内の音楽シーンを盛り上げるべく、現役アイドルでありながらアイドルマニアでもある福田自らがアーティストを厳選。「青春」のテーマに合わせ、「STU48」(瀬戸内7県拠点)四国出身メンバー、「くぴぽ」(大阪府拠点)、「手羽先センセーション」(愛知県拠点)、「Hello Youth」(福岡県拠点)、「ひめキュンフルーツ缶」(愛媛県拠点)、「ペイリンズ」(東京都拠点)、「Yamakatsu」(山口県拠点)の7組を香川に招いた。
福田はこれまで、2021年に即完売だった「うどんぶり」(うどん用のどんぶりとレンゲのセット)やメンバーを連想したデザインのネックピローといったグッズプロデュース、瀬戸内の広報精鋭部隊「瀬戸内PR部隊」Season1の手書きロゴ作成など、STU48内でもアイデア力に長けたメンバー。フクフェス開催にあたっては、趣味で訪れたライブや普段の活動で知り合ったグループに自ら出演交渉し、公式サイトのデザイン、グッズ、当日の会場で流れるBGMもこだわり抜いた。
主催フェスはSTU48メンバーとして初、AKB48グループ全体を見ても前例は少ない。未知なるチャレンジに、難しさと不安を感じることはあったと福田は振り返る。
「本当に集客できるのか信じてもらうこと、なぜ『福田朱里』がやるのかというところにしっかり芯を持たせることは大変でした。どんなアイドルさんを選ばせていただくのか、瀬戸内らしさも出しつつ、瀬戸内で開催されているほかのイベントとは違う色を出せるようにしようと考えました。でも、その大変さを忘れるくらいすごく楽しかったです」
アイドル文化を全方面から堪能
見どころの一つだったコラボでは、「くぴぽ」と「しゃぼん玉ホリデー」、福田のリクエスト曲でセットリストを組んだ「Hello Youth」と「ハッピーライフ」、「手羽先センセーション」と「始まりのシグナル」「ニコピの方程式」を披露。特に、曲の振りコピができ、特典会の参加経験もあるという手羽先センセーションとは、体調不良で欠席だったカワイレナのポジションに入ってパフォーマンスするエンターテイナーぶりだった。
「半分趣味みたいなところがあって、しんどかったけど、全然苦じゃなかったです」
そう言って笑う福田の姿を見て、同じSTU48 1期生の谷口茉妃菜は「ふくちゃん(福田)は過去一、キラキラしてました。『こんなに!』ってくらい(笑)。楽屋のカメラと舞台袖からも見ていましたけど、ふくちゃんはあんな表情するんだと思ったし、ほかのアイドルさんとのコラボですごく馴染んでいました」と語った。主催者、アイドル、事実上のファンと3役をこなした福田は、心からイベントを楽しめたという。
「たしかに、メンバーが一番びっくりするかもしれないとは思っていました(笑)。STU48にいる自分も楽しいけど、今回はいろんな思いを持っての開催だったので、また違う自分を見てもらえたんじゃないかと思います。アイドルという文化の全方面から楽しませてもらいました。そして、STU48のファンの方にいろんなアイドルさんがいることを知ってもらいたかった。アイドル文化の盛り上がりに少しでも貢献できていたらうれしいです」
「瀬戸内7県で開催したい」と野望
お笑い芸人としてだけでなく、DJとしても活躍するやついいちろうが主催する「YATSUI FESTIVAL」(通称:やついフェス)にSTU48として出演したことをきっかけに「フェスをやりたい」との思いが芽生え、今回実現に至った「フクフェス」。イベント名に「2023」ではなく、「Vol.1」と付けたのには福田の強い思いが込められている。
「やついフェス、AYAKARNIVAL(ももいろクローバーZの佐々木彩夏が主催するアイドルの祭典)に出演させていただいて、こういうイベントもやっていいんだと思ったのがきっかけでした。Vol.1と付けたからには、Vol.2もやらないといけないという圧もかねています(笑)。瀬戸内7県で開催したいと思っているので、スタートの地が今回の香川。ここから7県を巡っていけるようにしたいです。Vol.7まで開催は確定ですね(笑)。私はフェスに出演させていただいた際は、アイドルを探しています(笑)。ぜひ声をかけていただきたいし、今は『iLiFE!』さんが気になっています。まずはアイドルから、ゆくゆくはお笑い芸人さんとかタレントさん、バンドさんとかも呼ぶイベントに育てていきたいという野望があります」
同時に、「フクフェス」開催において、福田は「前例と熱意がないと何も誰も動かない。そういう意味でも成功させたい」と願ってきた。そんな思いは、谷口が「公演やフェスのプロデュースだけに限らず、ふくちゃんが1つの夢を発信して、実現させたことは、メンバーみんなのそれぞれの道につながるんじゃないかと思います」と話すように、周囲にも大きな刺激となっている。
「ちゃんと口に出したら、何かできるかもしれない。自主的に何かをやることの前例を作りたかった。私は周りの人たちにも恵まれていました。メンバーの夢を叶えて行けるような、素敵なグループにSTU48をしていけたらいいなと思います」
福田が声を上げたことで、「フクフェスVol.2」開催だけでなく、メンバー発信のイベントも今後増えていくかもしれない。
「フクフェスVol.1」に出演したSTU48メンバーの感想は?
<STU48出演メンバーコメント>
■兵頭 葵(1期生/愛媛県出身)
「ふくちゃん(福田)がずっとやりたかったことに参加できてうれしいし、いろんなアイドルさんと仲が良くて、コミュニケーション能力の高さを尊敬しました。私も頑張らないといけないなと思いました」
■谷口茉妃菜(1期生/徳島県出身)
「STU48で言うと、久しぶりの曲を披露したりしてすごく楽しかったです。ふくちゃんが選んだ初めて見るアイドルの方がたくさんいて、パフォーマンスを見させていただくなかで新しい気づきとか、アイドル目線で見ながら、お客さんの気持ちも味わえて、すごく刺激的でした」
■福田朱里(1期生/香川県出身)
「今回のフクフェスVo.1は、強行突破というか、勢いで開催を決定したところがありました(笑)。成功するか不安でしたけど、想像以上のファンの方に足を運んでいただいてうれしかったでしたし、メンバーがすごく温かくて、新しい曲も頑張って覚えてくれました。ほかのアイドルさんも香川に来ることをすごく楽しみにしてくださって、香川を満喫しているのが伝わって、四国に少しは貢献できたのかなと思いました。私がやったことが、メンバー発信で自分たちの夢とかを叶えるきっかけに、ほかのメンバーも声を上げてできるようないい前例になったらうれしいです」
■中村 舞(ドラフト3期生/愛媛県出身)
「四国でのフェスはすごく新鮮でした。STU48メンバーが主催するということも初で、少し不思議な感覚になりながらも、四国でファンのみなさんと時間を共有できてうれしかったです。あかりん(福田)さんがプロデュースするものがすごく大好きだなと感じた1日でした」
■川又あん奈(2期生/香川県出身)
「あかりんさん主催ということで、絶対いろんな企画をしているんだろうなとワクワクしていました。想像を超えるくらいいろんなことをしてくださって、本当に楽しい1日でした。Vol.2が開催されるときには、またぜひ出演したいです」
■立仙百佳(2期生/高知県出身)
「本当に楽しくて、疲れを感じないくらい全力で踊りました。あかりんさん主催のフェスに出演できたこともうれしいし、ファンの方と四国で会えるのは本当にいいなと改めて感じられました」