皇治が説く“成り上がり道” 自己プロデュースは必要「強いだけなら五輪でいい。俺たちはプロ」

格闘家の皇治が21日、初めてプロデュースする格闘技イベント「NARIAGARI」第1回大会(2月5日、大阪・176BOX、ニュースアプリ「SmartNews」で無料独占ライブ配信)に向けて都内で会見を行った。初めて多くの報道陣の前で言葉を発する選手たち、その多くが“自己プロデュース”を口にした。皇治CEOは団体の選手たちに何を伝えているのか。

カード決定会見に臨んだ皇治【写真:ENCOUNT編集部】
カード決定会見に臨んだ皇治【写真:ENCOUNT編集部】

求めているのは「“乱闘”じゃない」

 格闘家の皇治が21日、初めてプロデュースする格闘技イベント「NARIAGARI」第1回大会(2月5日、大阪・176BOX、ニュースアプリ「SmartNews」で無料独占ライブ配信)に向けて都内で会見を行った。初めて多くの報道陣の前で言葉を発する選手たち、その多くが“自己プロデュース”を口にした。皇治CEOは団体の選手たちに何を伝えているのか。

 団体として初めてのカード決定会見を行った。多くの選手が会見に対戦相手への“プレゼント”を持って登壇。どこかで見たことのある光景だった。

 皇治CEOは「1発目にしたら大したもんでしょ。全体を通してまだまだなところありましたけれど、それ以上に良い経験だった。格闘技をやって日の目を浴びることのなかった選手たちがカメラの前でしゃべることもない。これからどんどんしゃべりも上手くなって磨かれていくと思いますよ」と満足気だ。

 自己プロデュースとは、皇治を体現するような言葉だ。泥臭い若手時代を送ってきた男も今や“俺たちのスーパースター”、“世界の田中”になっている。ドバイで行われたボクシング界のレジェンドであるフロイド・メイウェザーの秘蔵っ子・ジャハン・イングラム(米国)とのエキシビションマッチではメイウェザー陣営相手に1人でトラッシュトークを展開。メイウェザーの本気を引き出し、ファンを沸かせた。

 そんな皇治CEOは「NARIAGARI」の選手たちに何を伝えているのか。

「実力だけで成り立つならそれでいいんですよ。悔しいから引き合いに出したくないですけれど、なぜあのマルコメ(メイウェザー)がスターなのか、コナー・マクレガーがスターなのか。マクレガーに関しては負けたりしてますよ。なぜ人気なのかというとリングの外でも必死に見せているからなんですよ。メイウェザーに関しては全勝。強いのになんであんなエンターテインメントするかというと強いだけじゃやっぱり限界があるって分かってるからなんですよ」

 プロ格闘家とは何かを、最前線にいる皇治CEOなりに解釈していた。

「強いだけだったらオリンピックでいいんですよ。俺たちはプロで金を取っているから絶対にエンターテインメントが必要。リスクを背負うことが大切なんです。でもプロにもそんな人間って少ない。やっぱり人に嫌なこと言われたくないので目立ったことをしたらたたかれるからしたくないんですよ。目立ちたいけど目立てない、だから成りあがれていない」

 さらに「リングが全て、だから負けたらその分嫌なものが返ってくる。でも勝った時はすごいものがありますから。だから選手たちにはプロなんやったら1度の人生ね大きいものを得るためにリスクをかけろという話はしています。でも、何度も言ってるけどそれは“乱闘”じゃない」と熱い。

「今日はお遊戯会みたい」と会見の選手たちを総括するがそれで良いのだと強調する。「みんなが自分の頭で考えてたんやと思います。俺は素晴らしかったと思う。だから第2回、第3回は変わってくる。もっとプロらしくなってくると思うし、もっとしゃべりも上手くなってくる。自分のしゃべる長さとかというのも今後分かってくると思います」と選手たちを大きく評価した。

 最後には「俺、親父みたいやな~」とうなずく。倒れない鋼の男として活躍するプロ格闘家でありながらエンターテイナー。「NARIAGARI」の“子どもたち”の成長には今後も目が離せない。

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