俳優の草なぎ剛が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系月曜ドラマ『罠の戦争』（午後10時）が、16日にスタートした。

（以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　同作は、愛する家族を傷つけられた議員秘書が知略を尽くして鮮やかな“罠”を仕掛け、悪しき政治家を失脚させるリベンジエンターテインメント。2015年『銭の戦争』、17年『嘘の戦争』に続く復讐（ふくしゅう）シリーズ第3弾。

　初回放送では、草なぎ演じる議員秘書の鷲津亨（わしづ・とおる）が20年間尽くしてきた大物政治家に裏切られ、権力を振りかざす者からすべてを奪い取ろうと報復を決意するまでが描かれた。

　衆議院議員・犬飼孝介（本田博太郎）の第一秘書を務める鷲津は、20年前に路頭に迷っていた自分に手を差し伸べてくれた犬飼に恩義を感じて以来、命がけで犬飼に尽くしてきた。

　犬飼は付き合いの良さと得意の土下座で与党・民政党の議員として内閣府特命担当大臣にまで上り詰めていたが、その裏には鷲津の強力なサポートがあった。鷲津は驚異の記憶力で、一度会った関係者の顔と情報は絶対に忘れず犬飼をフォロー。さらに犬飼に代わって会合や謝罪、スピーチ作成などに奔走していた。

　犬飼は女性を軽視した発言で世論の強い反発を招き、幹事長の鶴巻憲一（岸部一徳）や厚生労働大臣の鴨井ゆう子（片平なぎさ）、そして内閣総理大臣の竜崎始（高橋克典）からも、冷ややかな目で見られている。さらに、亨の友人で二世議員の鷹野聡史（小澤征悦）によると、犬飼が大臣秘書官に任命した息子の俊介（玉城裕規）は、地元の建設会社から不正な金を受け取っているらしい。

　そんな中、犬飼の大臣就任後初の政治資金パーティーが開催された。招待客の対応に追われている鷲津のもとに、妻の可南子（井川遥）から電話が。中学生の息子・泰生（白鳥晴都）がけがをして、意識不明の重体だという。何者かによって歩道橋から突き落とされたらしい。

　息子が危険な状態ながらも、なかなか仕事を抜けられない鷲津。激務の合間に通院していると、犬飼が見舞いにやって来た。犬飼は可南子のいない場所に鷲津を呼び出すと、「なぁ……鷲津。事故だ。泰生くんの件は事故だった」と語り始める。「泰生くんは誤って歩道橋から落ちた。不幸な事故だった。そういうことにしてくれ」と迫った。泰生を突き落とした犯人を知っているかのような犬飼は、事実をもみ消そうとしていた。

　事故にはできないと答えた鷲津に、犬飼は事実無根の着服疑惑を投げかけ、息子の建設会社からの不正献金疑惑を鷲津に被せようとした。横領で訴えられるか、泰生を突き落とした犯人を追及せず秘書として働き続けるかの選択を迫る犬飼。鷲津は「わかりました」と、事故であることを受け入れた。可南子もこのやり取りを聞いていた。

　鷲津は「力のあるやつはどんな要求でも通るのか？　弱いやつはどんなことでも飲み込めっていうのか？」と怒りをあらわにする。そして可南子とともに復讐（ふくしゅう）を決意。「犬飼を大臣から引きずり下ろす。もう二度と政界に戻ってこれないくらいズタズタにしてやる。あいつらに教えてやる。踏みつけられたらどれだけ痛いか。教えてやる」と反撃を開始するのだった。

　非道な犬飼の策略にSNS上では「えげつない」「汚ねぇ……腹立つ！」「罪の隠蔽（いんぺい）こそ最低なものはない」「初回から胸糞悪いじゃん」と怒りの声が。また息子の身を案じながらも驚異的に仕事をこなす鷲津に、「めちゃくちゃ優秀鷲津さん！」「仕事できる秘書」と称賛のコメントも。しかし犬飼の尻ぬぐいに奔走する姿に、「見てるだけで胃が痛くなる議員秘書の仕事」「絶対秘書になれない」「議員秘書って大変なんだね」といった声も挙がっている。