【女神の教室】北川景子&山田裕貴の“効率”めぐる対立 番組P語る「タイパ」重視の現代に伝えたいこと

俳優の北川景子が主演を務めるフジテレビ系月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』の第1話が9日に放送された。北川にとって月9出演5作目にして初主演。初回視聴率は世帯10.5%、個人6.4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と上々のスタートを切った。同ドラマは“効率”がキーワード。「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉が登場するほどに効率が重要視される現代だが、ドラマを通して効率度外視の“大切さ”を実感させる内容になっていくだろう。

山田裕貴(左)と北川景子【写真:(C)フジテレビ】
山田裕貴(左)と北川景子【写真:(C)フジテレビ】

番組Pが語る“効率度外視”の必要性

 俳優の北川景子が主演を務めるフジテレビ系月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』の第1話が9日に放送された。北川にとって月9出演5作目にして初主演。初回視聴率は世帯10.5%、個人6.4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と上々のスタートを切った。同ドラマは“効率”がキーワード。「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉が登場するほどに効率が重要視される現代だが、ドラマを通して効率度外視の“大切さ”を実感させる内容になっていくだろう。

(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)

 今作は裁判官で実務家担当教員の主人公・柊木雫(北川)と取り巻く人々が自身の価値観をぶつけ合いながら、法曹界のあり方を問うリーガルエンターテインメント作品。未来の法曹界を担う若者たちが通うロースクール(法科大学院)のリアルな日常や、教員と学生たちの成長を描く“リーガル青春群像劇”となっている。

 柊木は効率度外視の指導でロースクール内に新風を巻き起こす。一方で対象的な役柄として登場するのが山田裕貴だ。超が付くほどの合理主義者で変わり者、学生からは“メシア”などと崇められる存在の青南大学法科大学院・研究家教員の藍井仁を演じる。

 第1話は裁判官として地方裁判所で勤務していた北川に対して所長が「はっきり言って効率が悪すぎる」とロースクールの派遣教員としての勤務辞令を伝える場面からスタートする。そして、着任したのが青南大学法科大学院、通称「青南ロー」だった。そこで直面したロースクール生たちは、目先の“司法試験合格”のみを目指し、効率という言葉にとらわれていた。

 そんな中、「人を知らなければいい法律家にはなれない」をモットーに掲げる柊木は、「刑事訴訟法基礎」を担当することになったものの、効率の悪い実務の話題に終始し、照井雪乃(南沙良)や真中信太郎(高橋文哉)ら学生たちの反感を買ってしまう。

 藍井との実務演習で模擬裁判を行うことになった柊木は、スクール生の中でも成績最下位を争う桐矢純平(前田旺志郎)、水沢拓磨(前田拳太郎)、天野向日葵(河村花)と弁護側としてチームを組み、藍井率いる優秀な照井と真中の検察チームと対峙(たいじ)する。そして、周囲からの下馬評を覆し、無罪を勝ち取った。

 今回の模擬裁判を通して、スクール生たちに「人を知る」ことの大切さを教えた柊木。今後も、効率度外視の指導で青南ローに新風を巻き起こしていくこととなるだろう。

北川景子(左)と山田裕貴【写真:(C)フジテレビ】
北川景子(左)と山田裕貴【写真:(C)フジテレビ】

北川は母親になって効率度外視の重要性を実感「価値観が変わった」

 同作のプロデューサーを務めた野田悠介氏は、効率をテーマにした理由についてENCOUNTの取材に次のように明かした。

「目先の物証のみで決めつけられて、その人のことを深く考えず、何も知らずに判決が下されていく。効率は悪いかもしれないですが、本当にこれが正解だったのか、とことん悩んで考えて答えを出す。うまく進めることだけが全てではないんだ、一旦立ち止まって考えることも大切なんだということを表現したく、効率ということもテーマにしました」

 また、時間効率を重要視する現代の人たちに何か伝わるものがあればと思いを込めている。

「SNS全盛期の時代になっていて、少し人間関係が希薄になっているのかなと思っています。その中で、人と関係を深めていくことは実際に会って話してみて見えてくるものも多くあると思います。SNSも重要なツールだとは思うのですが、今回のドラマを通して人と会って話すことの重要性を感じてもらえられたらと思っております」

 同ドラマの取材会では、北川も自身の効率についての考えに言及していた。「10代~20代は効率のことしか考えないで生きてきた」と振り返りながらも、2020年9月に長女を出産したことで意識が変化したとのこと。「子どもを持つ前と持った後だと効率に対する価値観が変わった」「子どもに大変かもしれないけど、1からやらせてみよう、とか、効率のことを考えないようになりました」と明かした。

 一方で山田は、「多くの人が関わる場合は、効率よりも協調性だと思っているので気にならないんですけど、自分だけの予定はものすごく効率人間」と告白し、互いに役柄に近い考えを持っていると分析していた。

 Z世代の中では、「タイパ至上主義」という言葉が登場するほどに時間効率が重要視される昨今。テレビ番組や映画もサブスクリプションの台頭により、いまや倍速視聴などが当たり前となってきた。ドラマを通じて“時間効率よりも大切な何か”を伝える今作が、効率重視の現代に一石を投じるような内容となることに期待したい。

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