竜星涼がやり手投資家役でイメチェン 賛否の『ちむどんどん』は“してやったり”の気持ち

フジテレビ系『スタンドUPスタート』(水曜午後10時、18日スタート)でプライム帯の連続ドラマに初主演する竜星涼(29)。同ドラマは人気コミックを原作に、自称・人間投資家の主人公を訳アリ人材に投資していく物語。昨年放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の、なかなか定職にもつかないニーニー役から一転、やり手の男を演じる。

『スタンドUPスタート』で主演を務める竜星涼【写真:ENCOUNT編集部】
『スタンドUPスタート』で主演を務める竜星涼【写真:ENCOUNT編集部】

18日スタート『スタンドUPスタート』でプライム帯連ドラ初主演

 フジテレビ系『スタンドUPスタート』(水曜午後10時、18日スタート)でプライム帯の連続ドラマに初主演する竜星涼(29)。同ドラマは人気コミックを原作に、自称・人間投資家の主人公を訳アリ人材に投資していく物語。昨年放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の、なかなか定職にもつかないニーニー役から一転、やり手の男を演じる。(取材・文=平辻哲也)

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「ちむどんどん」では、比嘉家をかき回す長男・賢秀(ニーニー)役が話題になった竜星。責任感ゆえに行動し、結果的に周囲を混乱に巻き込む姿には、多くの視聴者の心をざわつかせた。

「多くの方に見ていただき、すごく反響が大きかったですね。お話をいただいた当時、出演予定の別作品のスケジュールが重なっていたので、出演できるのか、という状況でしたが、『昭和元禄落語心中』(18年)に出演した縁でNHKさんから『ぜひ』と言っていただいたんです。肯定、否定いろいろな声をいただきましたが、僕としては自分なりのキャラクターを作って脚本通りに演じて、『やったぞ』というくらいの気持ちなんですけど、(ニーニーの)イメージがついたのであれば、ガラッと変えていきたいですね」。

 竜星が演じるのは、「資産は人なり」「資産を手放す投資家はいない」を理念とする自称“人間投資家”、三星大陽(みほし・たいよう)。投資会社社長として、会社組織でうまくいかない人や生きづらさを抱えている人たちに、「スタートアップ<起業>しよう!」と声を掛けては彼らの持つ可能性を見いだしていく……。

 大陽は明るく、人を動かす人物で、共感できる部分は多い。「割としゃべるほうなので、人からも社交好きと言われるので、その点は似ているかなと思います。大陽ほどズカズカと人の中に入っていくタイプではないですが、相手が受け入れてくれるなら、入っていきたい気持ちもあります。憧れる部分もあります」。

 投資家役にあたって、投資や起業の本も手に取った。「頭でいろいろを考えても、結局動かすのは人と人の間に強いエネルギーだとは思います。こんなこと言うのもなんですが、自分が独立する時に使えることがいっぱいあるなとは思いましたよ」と笑う。

 ドラマでは、人生につまずいた人たちに手を差し伸べるという役どころ。自身の挫折経験はどんなことが思い浮かぶのか。

「役者はオーディションというものがあるので、落とされた経験はいっぱいあります。おれは、この悔しさを絶対に忘れないという気持ちで前に進んできました」

 俳優生活は既に13年目。「これでやっていけるのか、そんな不安は毎日ありながらやってきましたけど、その都度、共演者に励まされたり、一つ一つ自信をつけていくことがすごく大事なのかな。天才も、自信と不安の間で生きていると思うんです。努力っていうものをやっていけば、何かつかめると思っています」。

プライベートでハマっている生け花「今までまったく興味はなかったんですが…」

 ターニングポイントになったのは、「劇団☆新感線」の舞台「修羅天魔~髑髏城の七人season極」(2018年3月~5月)。「初めて出させていただいて、非常に多くの人に見てもらって、自分が変わらなければという思いがありました。自信を手に入れながら、あとは自分が楽しむっていうことも同時にもらったような気がします」と振り返る。

 自身にとっての一番の資産は「つながり」だ。

「今回の作品もそうですが、縁やつながりを大事にしています。縁をきっかけに、種まきしたことが実って、僕を応援してくれる人が増えて、一つ形になってきた」。芸能界入り前からのファンだった反町隆史が叔父役で初共演。快く引き受けてくれた反町の男気に感謝しながら、共演を楽しんでいる。

 デビュー作が上野樹里主演のフジテレビ系「素直になれなくて」。そのフジテレビで連ドラ初主演できることも意味深さを感じている。

「『素直になれなくて』の時は、機材、撮影スタッフを初めて目にして、俳優さんを見ては『うわー、芸能人だ』って(笑)。そんなよこしまな気持ちでしかなかったですね。今でも、そう思うんですけど、その気持ちは忘れないようにしたい。僕は人を引っ張ってタイプでもないので、みんなが同じゴールを向けるようになればと思っています」。

 多忙な中、プライベートでハマっているのは生花。

「今までまったく興味はなかったんですが、作品で花をもらう機会が多いので、試しに生けてみたら、家が明るくなって、もっと花を知ってみたいと思ったんです。朝、花を切ったり、水入れすると、普通の自分に戻れる。後は富士山にも登ってみたい。やったことをやってみたい、という気持ちがありますね」。迷っている人々の背中を押す本作で、今年ももう一花咲かせてくれそうだ。

□竜星涼(りゅうせい・りょう)1993年生まれ。2010年に「素直になれなくて」(CX)で俳優デビュー。2016~17年、22年に、モデルとしてパリコレクションに出演。近年の主な出演作にドラマ「昭和元禄落語心中」(18/NHK)、「アンナチュラル」(18/TBS)「同期のサクラ」(19/NTV)、「レンアイ漫画家」(20/CX)、NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」(22)など。

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