【週末は女子プロレス♯83】“占い師レスラー”の異色肩書き・チェリー フリー転向5年、自主興行をやめられないワケ

“占い師レスラー”という異色の肩書きを持つチェリー。彼女の占いは生年月日や名前を数字に置き換えて見る「数秘術」という占い方だ。数秘術には基本的に悪い数字はなく、すべての数字にその人が持つ“才能”があらわれてくるという。これにシンクロニシティカードを組み合わせ、その人の夢や設定する目標に向けてアドバイスを送るのが、チェリーの占い方法だ。

“占い師レスラー”という異色の肩書きを持つチェリー【写真:新井宏】
“占い師レスラー”という異色の肩書きを持つチェリー【写真:新井宏】

今年は45歳以上限定のトーナメント「R45~ババアをなめんなよ!~」にも出場

“占い師レスラー”という異色の肩書きを持つチェリー。彼女の占いは生年月日や名前を数字に置き換えて見る「数秘術」という占い方だ。数秘術には基本的に悪い数字はなく、すべての数字にその人が持つ“才能”があらわれてくるという。これにシンクロニシティカードを組み合わせ、その人の夢や設定する目標に向けてアドバイスを送るのが、チェリーの占い方法だ。

 彼女によると「やる未来」も「やらない未来」も存在する。実現できるかどうか、最終的には自分自身の選択に委ねられる。「こうなります」と断言するのではなく、持って生まれた才能や性格から、より良い方向に向かうために背中を押してくれるのだ。

 2021年末に見てもらったチェリーの占いによると、22年は「世の中の人が自分にとって何が大切か、より分かる年」だった。そして迎えた23年。よりいい年にするために、私たちはどんな心構えで生活すればいいのだろうか。

「昨年は、自分にとって何が大切かを見極めるべき年でしたよね。それが分かって、そこからどうするのというのが2023年になります。自分で考えて実行していくべき年なんですね。でも、たとえ何が大事か分かったとしても180度変えるなんて無理だったりするじゃないですか。すぐは無理としても、何からだったら始められるとか、そういうフックを自分で考えて実行に移していけばいいと思います。自分でアイデアを出して行動していった人が花開くと思いますよ。つまり、既定のものにとらわれず発想の転換が必要になってくるんですよね。これは常識だから(変えるのは)無理とか言うんじゃなくて、ちょっと見方、考え方を変えてほしい。世の中の常識を一度疑ってみてほしいんです。常識を取っ払って何がいいかを考えてみる。たとえば、ニュースで見たんですけど小学生の女の子がバンドエイドの使い方をちょっと変えて、賞をもらったんですよね。いままであるものの視点を変えて、より使いやすくした。そういった考え方がより求められる年になると思います」

 コロナ禍により、ここ数年、一般的には自宅で過ごす時間が多くなった。そのなかで、個人にとって何が大切かを見極めるべき年が22年なら、今年23年は大切な人や物を守るためにひと工夫することが必要らしい。

wave12・22新木場のリングに上がったチェリー【写真:新井宏】
wave12・22新木場のリングに上がったチェリー【写真:新井宏】

 個人的な占いでは、チェリー自身が考えを実行に移すべき年だったという。その結果、自主興行「ファンタジーイリュージョン」を年に1度から2度に増やした(5・15王子&12・26新木場)。トータルの試合数も増加し、22年はYMZ元日の安納サオリ戦でスタート、12・26新木場での自主興行まで全88試合をこなしてみせた。2023年はYMZ元日の「ファンタジー数秘術マッチ」高梨将弘戦とwaveでのタッグ王座挑戦と幸先いいスタート。今年は、ライフワークとも言える自主興行をさらに増やせればと考えている。

「自主興行はやめられない? そうですねえ、プロレスが大好きなので。自分で好きなカードを組んで好きなルールでできるし、やっぱりやめられないですね(笑)。ただ、自主興行の時は毎回けっこうヒドイ目にあってます(苦笑)。先日の新木場でもボッコボコのボコにされました。石井慧介の親戚KEIKOと組んで入江茂弘の親戚シゲコ・デラックス、山下りなと闘ったんですけど、見に来てくれた友人が『差し入れにお菓子じゃなくてシップを持ってくればよかった』って泣いちゃうくらいにやられました。大会のエンディングで胴上げしてもらったんですけど、それも選手たちが心配してマットにドスンと落とすんじゃなくて、優しくおろすような(笑)」

 ボコボコにされた自主興行で1年を締めくくったチェリー。昨年はアイスリボン、PUREーJ、YMZ、wave、我闘雲舞、DDTなどさまざまな団体に参戦。なかでもwaveへのカムバックが大きかったとチェリーは言う。そこで実現したのが10・30刈谷における新婚・桜花由美社長とのシングルマッチだった。この試合でチェリーは、桜花の新婚生活を占ったのだったが……。

「動揺させようと思って、リング上で占いの結果を報告したんです。結婚したらわらの家に住んで草を食べて泥水をすする。そう言って動揺させたんですけど……負けましたね(笑)」

“わらの家に住んで草を食べて泥水をすする”とは、全部ウソ。実際の占いでは「桜花さんはすごく我慢強い人です。桜花さんが持つ数字から、メチャクチャ我慢強くて、賢くて、美しくて神秘的という才能が出てきました」とのこと。また、我慢強く孤独にも耐えられる精神力から社長業にも向いているという。

 そんなチェリーは今年4月でフリー転向、占い師レスラーを名乗ってからちょうど5年になる。「そんなになるんですか!? あっという間。早すぎますね。せいぜい3年くらいだろうって勝手に思ってました(笑)」。

 そういえば、実年齢を公表してからは昨年が“10周年”だった。場内のスクリーンにパスポートが映し出されてから10年、いまも奇跡の美貌をキープしつつ精力的にリングに上がっており、2月12日にはOZアカデミー尾崎魔弓が提唱する45歳以上限定のトーナメント「R45~ババアをなめんなよ!~」に出場する。

 このトーナメントには尾崎をはじめ、ジャガー横田、ダンプ松本、堀田祐美子、井上京子、伊藤薫、渡辺智子ら総勢18人の45歳以上が参戦。このなかに入れば、チェリーも若手だ(?)。

「19年目ですが、このなかでは私が一番キャリアが浅いですね。私の記憶が正しければ全員と闘ったことがあるような気がします。それこそみなさん、私がプロレスラーになりたいと思った小学生の頃からテレビで見ていた方ばかり。親に頼んで会場にも連れていってもらったりしてました。そんなそうそうたるメンバーが一夜にして同じ場所に集まる。こんなすごい大会に呼んでいただいて光栄です。尊敬するたくさんの先輩方がまだまだプロレスを続けているってホントに希望に満ちあふれているというか、これからの道を照らし続けていただいているようで、まだまだ頑張ろうって気持ちになりますよね。なので、トーナメントでは、一番キャリアの浅い私が優勝しちゃおうかなって思います!」

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