平本蓮が絶賛連発、井上尚弥は「すごい。異次元」 朝倉未来とは「もういいかな。無駄な時間」

格闘技イベント「湘南美容クリニック presents RIZIN.40」(ABEMA PPVで全試合を完全生中継)は大みそかにさいたまスーパーアリーナで開催される。「Bellator」との対抗戦など格闘技ファン垂ぜんのカードがそろった今大会。ENCOUNTでは注目への出場選手へのインタビューを実施した。今回は電撃参戦が決まった平本蓮(剛毅會)。ボクシングに準じたルールで当日に発表される「X」と拳を交える。急遽の参戦に何を思うのか、気になる今後の展望についても聞いた。

RIZINの未来を背負う平本蓮【写真:石渡史暁】
RIZINの未来を背負う平本蓮【写真:石渡史暁】

大みそかに電撃参戦「やっぱり出て盛り上げたいなと」

 格闘技イベント「湘南美容クリニック presents RIZIN.40」(ABEMA PPVで全試合を完全生中継)は大みそかにさいたまスーパーアリーナで開催される。「Bellator」との対抗戦など格闘技ファン垂ぜんのカードがそろった今大会。ENCOUNTでは注目への出場選手へのインタビューを実施した。今回は電撃参戦が決まった平本蓮(剛毅會)。ボクシングに準じたルールで当日に発表される「X」と拳を交える。急遽の参戦に何を思うのか、気になる今後の展望についても聞いた。(取材・文=角野敬介)

 ◇ ◇ ◇

――急遽、参戦が決まった形になりましたけど、実際にオファーを受けたのはいつでしたか。

「最終的な決定は記者会見(21日)の前日です。やっぱり自分が出て盛り上げたいなっていう思いが1番。去年の大みそかは会場で見ていて暇だったので、暇だったら出ようかなみたいな感じです。大みそかのあのリングに自分がいないのも、ちょっと寂しさを感じたので」

――対戦相手の「X」は当日発表とのことですが準備は。

「本当今回は遊びみたいなものなんで、総合格闘技の試合に比べたら全然大丈夫かなと思います。ボクシングも、ずっとやってきたことなんで全然問題はないっすね」

――会見の直後にはすぐに「対戦相手は皇治が良かったけど断られたので~」とツイートされていました。

「皇治にオファーしたら、やらないって言われたので、皇治戦はないですね。誰の挑戦でも受けたる、みたいなこと言ってたんで、僕の挑戦も受けてくれるんじゃないかなと思ってたんですけどね」

――榊原CEOは大みそかに平本選手のMMAの次戦の相手も発表すると話していました。面白い相手になるとも……。

「その時の会場の反応が楽しみですね。多分いい反響があるかなって、盛り上がってくれたら単純にいいなっていうのはありますね」

――これまで挑発し続けてきた朝倉未来戦への思いは。

「多分、僕の予想では(朝倉が)もう試合しないんじゃないかなと思って、もうやらなくてもいいかなって最近思うようになりました。最近の向こうを見ててもそうだし、選手としての価値もそうだし、実際に試合が決まれば、チケットも売れるし盛り上がるとは思うんですけど、多分僕は(朝倉が)トレーニングもしてないんじゃないかなって。あの太り方を見ていたら。そんな弱ってる人をいじめるのもな、っていうのはあって。クレベル(・コイケ=RIZINフェザー級王者)を目指そうと思った時に、朝倉未来に寄り道するのって、無駄な時間かなって。クレベル戦を見据えて、自分は生きていこうかなと最近思いました」

――2022年はコロナもあり、米国で練習するということは難しかったのかと思いますが、23年は向こうでやる予定はありますか。

「アメリカでの経験もそうですけど、今年は石渡さんのところで練習した経験や今やってる空手の経験もあって、その全てがつながってきた。MMAの選手として徐々に完成されてきたなって。いや、もちろんまだまだなんですけど、MMA選手にはなれたなと思います。自分はもう、立ち技の強い選手じゃなくて、MMAのストライカーの選手だと思っています。

 過去にアメリカに行ったときは、不安定な部分がたくさんあった。それでも結構、自分の力が通用しまくったんですよ。だから、今度はトップどころの選手がいるところに行ってみても、意外に僕、結構ぶっ飛ばせるんじゃないかなっていう自信がある(笑)。単純に自分の実力を測ってみたいなっていうのもあるから、アメリカに行きたいなっていうのはあるんですよね」

――今回は対抗戦でベラトールのトップファイターが来日します。クレベルはパトリシオ・ピットブルと対戦しますが、そういう世界でトップクラスのファイターとも戦える手応えをつかみつつありますか。

「打撃は絶対負けないっすね。寝技でも不安定な部分ってなくなってきてはいるけど、トップどころと勝負したらどうなるのかっていう、正直不安な要素はあります。ただ試合がもし仮に決まったとしたら、やっぱり打撃の良さって、“当たれば正義”なんですよね。僕は絶対当てる自信はあります。

 みんな結構、自分のことを打撃だけって言うんですけど、打撃だけだから試合が面白いんだよって。だってかっこいいじゃないですか。ストライカーってそうですよね。レスリングの強い選手が有利にあるこのルールの中で、打撃のみで勝負していくっていう、その感じが僕はかっこいいなっていうのがあるんで。だからって組み技を全くやらないわけじゃなくて、組み技も進化させていくつもりではあるんですけど……すごい楽しいっす。格闘技は」

2023年はベルトを目指す平本蓮【写真:石渡史暁】
2023年はベルトを目指す平本蓮【写真:石渡史暁】

井上尚弥は「どうやって(パンチを)打ってるんだろうって」

――打撃というところでは、先日、ボクシングの井上尚弥選手が4団体統一した一戦も色々と感想をツイートされていましたが、改めてどういう風に見ていましたか。

「あんなに出てこない相手って普通、倒せないですよね。やっぱこうパンチ力があって、ブンブン振り回して、自分からKOを狙っていく選手もたくさんいるとは思うんですけど、本当に強い人ってそんなに強打するわけじゃなくて、その一瞬のタイミングの反応のスピードが異次元なんですよね。だから、相手が出てきた時にミスを拾って、井上尚弥がそのタイミングでパパンって当てるのがすごい。やっぱりあれだけ勝負してこない相手を捕まえるは難しい。キックだったら、多分ローキックとかどんどん蹴っていれば、削れていくと思うんですよ。でもボクシングだけで、あれやられると倒しづらい。だから、11ラウンドで倒し切ったのは、もうすごいなって。

 相手は最初のラウンドから勝つ気がなかったから、1発でも頑張って当てろよと思いながら見てたんですけど、途中でこれはもう無理だなって。ただただぶっ飛ばされる人を見たみたいな(笑)。でもミスもしていないし、健闘したとは思うんですけどね。(井上は)相手のタイミングを計るタイプの選手じゃないですか。もしかするとこういう試合は見せたくなかったかもしれませんね。これから戦う相手が参考にできるので。

 でもだからといって、(井上も)常に研究しているというか、やっぱりすごい人だと思うんで、めちゃくちゃ進化していますよね。スピードが異次元だなっていうとこはありますね。どうやって(パンチを)打っているんだろうってのは純粋に気になります。何を意識して、パンチを打っているのかなって。多分タイミングなんでしょうね。僕も持っているタイミングがあるのと同じで。人間の癖じゃないですけど、得意なパターンって多分みんなそれぞれあると思うんで。井上尚弥は、異次元のタイミングを持ってるんだろうなって思います」

――今年の大みそかは朝倉兄弟が出ない久々の大会になります。そういう意味でも平本選手にかかる期待は大きなものがあります。

「ま、あの2人よりは面白いものは見せられると思いますよ。もうそれだけです」

――最後に2023年の展望を聞かせてください。

「来年はチャンピオンになりたいですね、フェザー級のチャンピオンになりたいっていうのが目標です。僕は人生でK-1甲子園のベルトしかないんで、ベルトを形として巻きたいですね」

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