餅を食べるときの注意点 にぎやかな食卓に盲点も 水分は必須「喉は常に湿らせて」
2023年が幕を開け、日本列島はお祝いムードに包まれている。おせち料理に舌鼓を打つ家庭も多いが、気をつけなくてはいけないのが餅による詰まらせだ。焼き餅、お雑煮、おしるこ……と種類がある中で、どのように窒息を防げばいいのか。公式サイトで注意喚起している全国餅工業協同組合に聞いた。

「お餅はひと口ずつ、小さくよくかんで食べて」
2023年が幕を開け、日本列島はお祝いムードに包まれている。おせち料理に舌鼓を打つ家庭も多いが、気をつけなくてはいけないのが餅による詰まらせだ。焼き餅、お雑煮、おしるこ……と種類がある中で、どのように窒息を防げばいいのか。公式サイトで注意喚起している全国餅工業協同組合に聞いた。
「餅を食べる際にはのどに詰まらせないよう、特に高齢の方は十分に注意をしてお召し上がりください」「餅は食べやすい大きさにして、よくかんで食べるようにしてください」
全国餅工業協同組合は公式サイトでこのような啓発をしている。
おめでたい正月の空気も、誤った餅の食べ方をしてしまうと、とたんに一変する。特に高齢者は注意が必要だ。ただ、少しでもリスクを減らす食べ方を知っておくと、事故を未然に防げる可能性は高くなる。担当者は「特に高齢者の方。誤嚥(ごえん)というわけではないですけど、のむ力が衰えてくる方もいらっしゃいます。自分でちぎれないような幼児も親御さんなりが小さくちぎってあげるということが必要だと思います」と話した。
少しでも心配のある人に対しては、まず餅そのものを小さくカットしてやわらかく調理するのは大前提。そのうえで、アドバイスするのが食べ方だ。
「お召し上がりの際は、一度にたくさん口に入れないということ。また、続けざまに食べたりしない。よくそしゃくして食べてから、次のお餅をまたひと口入れていただくという形です。お餅はひと口ずつ、小さくよくかんで食べていただければと思います」
そのとき気をつけたいのが食べる前に水分も取ること。
「必ずお茶やお水、とは言っているんですけど、雑煮の汁であったり、喉は常に湿らせておくような食べ方をしていただきたいですね。喉を通りますので湿っているほうが通りがいい。単体で焼き餅だけ食べるということもなかなかないかと思いますけど、おしょうゆをちょっとつけて湿らせておくとかそういうやり方もあります」
近年、餅の食べ方も多様化。好みに応じて、さまざまなバリエーションがあるが、基本を守ればリスクは避けられる。
一方で、意外な盲点なのが、正月特有の食事環境と雰囲気だという。
「お正月なのでみなさんだんらんをされていると思うんですけど、ワサワサワサワサと集中していないと、いきなりポンと大きなものを口の中に入れたりすることもあります。食べるときはちょっと注意しながらやっていただきたいですね。だんらんをしつつも、小さくして食べる。いきなり頬張ったり、そういったことはなるべく避けていただければと」
家族や親せきが集まり、酒も入ってにぎやかな食卓に。ついつい気も緩みがちだが、餅を食べるときは雰囲気にのまれずに集中したい。
「お正月なのでおいしくいっぱい食べていただきたいんですけど、のどに詰まらせないように楽しく食べていただければと思います」と呼びかけた。
