【RISE】志朗が苦悩した試合の“見栄え” 会見で語った「それじゃあ勝てない」

志朗(Be WELLキックボクシングジム)が鈴木真彦(山口道場)に2対0(30-29、29-29、30-29)の判定勝ちを収めた。

試合後会見に臨んだ志朗【写真:ENCOUNT編集部】
試合後会見に臨んだ志朗【写真:ENCOUNT編集部】

RISEとGLORY対抗戦直前に登場

立ち技格闘技イベント「Cygames presents RISE WORLD SERIES / SHOOTBOXING-KINGS 2022」(25日、東京・両国国技館=ABEMAで全試合無料生中継)第11試合、バンタム級(55キロ)3分×3R、延長1R

 志朗(Be WELLキックボクシングジム)が鈴木真彦(山口道場)に2対0(30-29、29-29、30-29)の判定勝ちを収めた。

 ここ2戦の試合では“判定”結果に苦しむ姿が見られた志朗。下がりながら相手の攻撃に合わせて攻撃を繰り出すことも多いため、ジャッジや観客の見え方に苦悩していた。

 今回の試合では刺すようなジャブと前に圧をかけてくる鈴木の打撃を受け、打ち返す。そんな姿を見せながら今回も前回に続き判定勝ちを収めた。

 会見で語った今回のテーマは「蹴り主体でいって見栄えを意識」。ジャッジからの見え方を相当対策してきたことが言葉からもうかがえる。

 勝利を分けたポイントについて「確かに前に出ていたの鈴木くんなんですけれど、来た時に自分は合わせていました。車に例えると鈴木くんはブレーキを踏まないでアクセル踏む感じ。その反動でもらうときに顔がのけぞるんですよね。そこが自分の方が良かったのかなと。彼の攻撃をガードして、頭を動かしたりしていて、蹴りもポイント獲れたのではと思いますね。レフェリーも人間なので好き嫌いはあると思う。3Rとなったときに技術を評価するのか、アグレッシブを評価するのか、手数とかいろいろ分かれると思う。今まで課題だった前に行く姿勢を見せられたのが良かったですね」と振り返る。

 結果は2対0。完封とはならなかった。ジャッジの1人はドローをつけたことに対して問われると「どうしてドローだったのかはレフェリーに聞いてほしいです(笑)。でも、ガードしてた部分をディフェンス多かったなって評価されちゃったのかなと思います。あんまり言い過ぎたら、あれですよね(笑)。そこはでも、納得っていうか1人ドローがいたということは、明確な差を見せつけるために相手が下がったら攻めなければいけないと思いました。ドローになったことには理由があるんだからそこは改善しようと、そこをこれからも考えたい」と口にした。

 そしてテーマだった“見栄え”についても分かりやすく説明した。

「キックボクシングは3分×3R。ボクシングは10R以上あって、長いラウンドあれば技術で評価されやすいと思うんですよ。キックボクシングはラウンドが短い。そうなったときに攻撃しているそぶり、試合を支配している雰囲気づくりはポイントを獲りやすいとさまざまな試合を研究して思ったんです。昔の自分は動いて距離を取ってジャブだけで試合を制するアマチュアボクシングのスタイルを理想にしていました。でもそれじゃあ勝てないと感じた。

 そういった中で強い攻撃だったりとか、相手の顔をのけぞらせるとかそういう攻撃も必要だなと。だから今回もハイキックを意識していました。ハイキックを当てたら沸くじゃないですか。観客、レフェリーを含めてそう思わせることができればと。派手な技を意識していましたね」とうなずいた。

 試合直後には3月の世界戦を要求した志朗。単純な技術だけでなくジャッジの見方でさえも攻略しようとする“孤高の賢者”ぶりを見せている。日本人が苦戦している“対世界”も志朗ならやってくれそうだ。

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