使用済みマスクポイ捨ての罰金は平均月収! 新型コロナで死者ゼロのベトナム、在留邦人が見た衝撃の封じ込め策とは
マスクなしの外出、マスクのポイ捨てなどに細かい罰則
また、新型コロナに関する規律違反者に対する罰則は特に徹底しているという。
「3人以上での外出は禁止。マスクをせずに外出すれば罰金30万ドン(約1500円)、コロナに感染していることを意図的に隠していると200万ドン(約9500円)。コロナを隠していることよりも罪が重いのは、使用済みマスクのポイ捨てで、罰金700万ドン(約3万2000円)。この額は、現地の平均的な給料の1か月分以上です。こうした罰則により、人々の抑え込みに対する意識も高まっています」(根本さん)
2002年から03年まで感染拡大したSARSの被害を受けたベトナム。市民の主な交通手段がバイクということもあり、マスク文化は根付いていたが、さらに、マスクなしの外出、マスクのポイ捨てなど、細かい罰則を設けることで、市民の規律をコントロールしているようだ。
コロナ問題が顕在化する以前、バイクで大渋滞していたハノイ中心街。ロックダウンの現在は、交通量はまばらで、人影は少ない。
「平常時の何十分の1の交通量です。信じられない光景です。それでも店舗は一部再開されました。2週間程度でベトナム国内の新型コロナウィルスは一旦、終息するのでは、という期待感も出ています」(根本さん)
コロナによる死者はゼロ。パンデミックの脅威をこれまでのところ、見事にコントロールしているベトナムは、ロックダウンの日々から、穏やかな日常を取り戻そうとしている。