オーストラリアの市長が大暴走 コロナ規制ルール違反で罰金、路上飲酒&交通違反も
新型コロナウイルスの感染拡大でさまざまな規制が敷かれる中、オーストラリアでは自治体の長が自らルール違反を犯して問題になっている。
コロナ禍もどこ吹く風
新型コロナウイルスの感染拡大でさまざまな規制が敷かれる中、オーストラリアでは自治体の長が自らルール違反を犯して問題になっている。
ウォーナンブール市のトニー・ハーバート市長は先週の夜、大通りで複数の人とビールを飲む写真を撮られ、SNSで拡散された。
その写真は警察の捜査につながり、ハーバート市長は2人を超える集まりと不要不急の活動を禁止するチーフ・ヘルス・オフィサーの指示に違反したとして1652オーストラリアドル(約11万3000円)の罰金を科された。
ハーバート市長は声明を出して謝罪。「市長として経営者たちとの交流が法律の範囲内である」と考えていたが、「しかし、不注意にもコミュニティーの安全を保つための新しい法律に違反していたと分かりました」とそれが誤りだったことを認めた。
一方で、自身の一部の行動は擁護。大通りで2人の経営者と会ったことは、飲食業の状況を確認していた時、偶然起こったことだと主張した。
「1人の経営者と偶然出会いました。彼の事業の状況について話している時、2人目の経営者が現れ、会話に加わりました。会話中、1人の経営者がビールを手渡した時を除いて、我々は数メートル離れて立っていました。市長として、合理的で安全な範囲内において、市の状況を直接確認することは重要です」
だが、市長はほかにも違法行為を2つも犯していた。市長の車は道の反対側に駐車されており、ビールを飲んでいた場所での飲酒は禁止されていた。写真が動かぬ証拠となった。
ビクトリア州警察の広報は「4月7日、火曜日にウォーナンブール市の建物の外で人が集まって飲酒していたという通報を受け、警察はチーフ・ヘルス・オフィサーの指示に違反したとして、4件の罰則を科しました。警察は4人全員に飲酒、1人に交通違反で警告を出しました」との声明を出し、市民に注意喚起した。
ハーバート市長には辞任を求める声も挙がっているが、たいしたことではないと言う人たちもいる。
市長自身は辞任を否定し、支援の声に感謝した上で「より良い仕事」をする決意を強めたと語っている。