“あおり運転VS右車線を譲らない”動画が物議 「速度超過が『当たり前』に」撮影者の意図
高速道路でのトラックによるあおり運転を告発した動画がネット上で話題を呼んでいる。動画をめぐってあおり運転を非難する声があがった一方、撮影者の車が右側車線を走行していることから「なぜ左車線に寄らないのか」との指摘もある。撮影当時、現場はどんな状況だったのか。撮影者に話を聞いた。
インターの降り口が右側にあり、次のインターで降りるため右側車線を走行
高速道路でのトラックによるあおり運転を告発した動画がネット上で話題を呼んでいる。動画をめぐってあおり運転を非難する声があがった一方、撮影者の車が右側車線を走行していることから「なぜ左車線に寄らないのか」との指摘もある。撮影当時、現場はどんな状況だったのか。撮影者に話を聞いた。
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YouTube上に公開された動画では、高速道路で右側車線を走行中に、後続のトラックが徐々に車間を詰めてくる様子が収められている。4分ほどの動画の中では、トラックは何度か左側車線に寄り追い抜くそぶりを見せるも、追い抜けずに再び車線を戻すような動きを繰り返している。
この動画がSNS上に公開されると、「これは怖い」「あおり運転しつこすぎ」という批判の一方で、「撮ってるやつなんで譲らないの?」「遅い車は追い越し車線走るなよ」と撮影者の運転を疑問視する声も。運転マナーをめぐり賛否両論が巻き起こっている。
撮影者は撮影時の状況について「伊勢湾岸道から名古屋高速に起点から走行しており、料金所を通過後から右車線を法定速度を若干上回る速度で走行しておりました」と説明。現場の名古屋高速ではインターの降り口が右側に設置されている箇所があり、撮影者は東別院インターで降りるため右側車線を走行していたという。
現場は60キロ道路で、撮影者は「63~67キロ程度」と70キロを上回らない範囲で走行。「左車線に寄ってしまうと右車線に戻るに当たって大幅な速度超過になる可能性がある。私が左に寄ったとしても法定速度は60キロですので後ろのトラックが法定違反をしなければ抜かすことはできません。もし仮に私が60キロを下回る速度で走行していたのであれば当然道を譲る必要があると思います」との見解を示した。
一連の動画について、撮影者は「私の投稿について批判的な意見が多いのは認識しております。これは速度超過が『当たり前』で、速度違反が『悪いこと』という認識が大幅に欠如している表れではないかと考えられます。これは日本社会の悪しき慣習である『同調圧力』よるものであると思われます」と投稿に込めた問題提起の意図を語っている。確かに、軽微な速度超過については実質的に見逃されているのが実情だが、現状に一石を投じることになるか。