コロナに感染した医療従事者兼ホステスのシングルマザーが隔離施設から独白
ひとたび感染すれば、自身の命はもちろん、家族や周囲の人をも危険にさらす新型コロナウイルス。ENCOUNT編集部では感染が判明し、現在も療養施設で隔離されている神戸市のシングルマザーAさんを直撃した。医療従事者であり、大阪屈指の繁華街・北新地のホステスであるAさんは、コロナに感染してしまったことを後悔している。その理由とは――。
「子供にも感染しているのではないかという恐怖」
ひとたび感染すれば、自身の命はもちろん、家族や周囲の人をも危険にさらす新型コロナウイルス。ENCOUNT編集部では感染が判明し、現在も療養施設で隔離されている神戸市のシングルマザーAさんを直撃した。医療従事者であり、大阪屈指の繁華街・北新地のホステスであるAさんは、コロナに感染してしまったことを後悔している。その理由とは――。
取材に応じてくれたのは、幼い1人娘を持つシングルマザー。平日は医療従事者として働きながら、休前日には北新地に出勤し、ダブルワークで生計を立てていた。
移動時にはマスクをつけ、手洗いを徹底していたというAさん。
異変を感じたのは、3月下旬だった。微熱があり、喉に「普段の風邪と変わらない」痛みを感じた。その4日後、味覚障害と嗅覚障害を発症。さらに「コロナと関係あるかはわからないけど」と前置きし、視覚異常の閃輝暗点(せんきあんてん)が起こったと語った。
コロナを疑ったAさんは保健所に連絡。すると、近くの医療機関受診を勧められた。
あらかじめ電話で受診してもらえるかどうかを確認し、診察を受けた。
担当した医師は医療従事者であるAさんに配慮。ハードルが高いといわれるPCR検査を「念のために、と行政にかけあってくれた」。PCR検査はその日のうちに別の病院で受けることができた。診察を受けたのが午後4時頃、検査はその2時間後というスピード対応だった。
陽性と判明したのは翌日だった。
「やっぱりかといった感じ」
思い当たる原因は「新地での接客もしくは通勤の電車内」と語る。
陽性が出た後はすぐに保健所の職員が自宅に来て、2週間前後の行動聴取を受けた。
「入院先の病院が決まり次第、保健所から電話が来ます」と言われ、Aさんは入院の準備をした。